2008年11月2日日曜日
天皇賞(秋)展望 2008
https://www.horseraceblog.net/2008/11/1327.html天皇賞(秋)展望 2008
注目ポイント~ダイワスカーレットvs.ウオッカ~
とりあえずダイワとウオッカのこれまでの直接対決を見直してみる。
(有馬記念はあまり参考にならないので省く)
■チューリップ賞 12.4-10.9-12.1-12.2-12.2-11.1-11.0-11.8
1.ウオッカ 33.5
2.ダイワ 33.9
ウオッカが勝った唯一のレースだが、このときダイワは直線でウオッカが
並んでくるのを待っての満を持しての仕掛けだった。
しかし直線入り口でウオッカが並ぶ間もなく差し切ったために遅れを取った形となり
抜け出したウオッカとの差を最後まで詰めることができなかった。
これ以降安藤勝はウオッカが来る前に早めの仕掛けをするようになった。
このレースがウオッカ勝利のヒントとなっていると思う。
■桜花賞 12.7-11.6-11.4-12.1-12.0-11.6-10.6-11.7
1.ダイワ 33.6
2.ウオッカ 33.6
遅いペースをダイワが積極的に仕掛けていって、ウオッカがその後を追う形。
直線を向いたあたりから一気に加速してその後両者の差が詰まることはなかった。
■秋華賞 12.3-10.4-11.5-12.2-12.8-13.6-12.4-11.3-11.1-11.5
1.ダイワ 33.9
3.ウオッカ 33.2
スタート直後こそ速い流れであったが、道中は極端に緩む形となり
最後はダイワの得意な早めの仕掛けから速いスピードを持続させるというレース。
この形では脚の使い所がダイワは4コーナー~直線のみなのに対して、
ウオッカは3~4コーナーですでに脚を使わされている分不利となってしまう。
これまでの対戦を見るとやはり持続力勝負では分が悪いウオッカが勝つには
自身の持ち味である究極的な切れ味で早めに抜け出してしまうしかない。
ただそれもタイミングが相当に難しくて、早過ぎればラストは落ちるウオッカに
対してラストが落ちないダイワに最後に交わされる可能性が高い。
逆にタイミングが遅ければ、ダイワもウオッカには劣るがある程度の加速力を
持っている馬なので、ウオッカが突き放すのは少し厳しくなる。
そうなればラストの持続力勝負では休み明けとはいえダイワがどうしても
有利となってしまう。
特に道中が緩んだ場合ダイワの脚が持続できるのは確実となるので、
道中が締まった方が、早いペースでレースを進めても尚切れ味を発揮できる
ウオッカには有利に働く。
ただそれも締まった流れを作り出してくれる馬がいなければ実現しないが…。
予想
1番の問題はどの馬がペースを握るのかということ。
考えられるのはアサクサキングス、キングストレイル、ダイワスカーレット、
ウオッカといったところだが、どれも当てにはしづらい。
コンゴウリキシオー&藤田という分かりやすさ満点のコンビがいれば
展開も締まって、予想も楽にはなるのだが…。
もし他にたいして行く馬がなくダイワスカーレットがハナに立ったとしたら
おそらく道中はかなり緩む展開となることが予想される。
そうなるとダイワが自身の得意な直線での持続力勝負となることは確実で
安藤勝以外の騎手の英断が期待されるところ。
◎ウオッカ
毎度のことだが期待込みで。
馬体も充実し、1度叩いた今回の上積みは相当に有りそう。
休み明け初戦の前走で逃げてラスト3Fのラップが10.5-11.3-12.0なのだから
今までよりも持続力が幾分かマシになってきているようにも思える。
叩いたことで今回はさらにラストの持久力が向上していると考えられ、
相手が休み明けの分ラスト1Fの勝負でもある程度戦えるのではないかと思う。
さすがにここに来て単純な差しを武豊が選択するとは思えないが、そうすると
ダイワの直後につけるか逃げるかのどちらかとなってくる。
アサクサキングスかキングストレイルが締まった流れを作ってくれることに
越したことはないが、それもなかなか難しいので、ダイワにいつも通り
道中を緩まされるくらいなら今回も自ら逃げてしまってもいいと思う。
もしくはダイワの斜め後方でレース中プレッシャーを掛け続け、勝負所で
一気に抜き去るくらいか。
とにかく今回は積極的な騎乗を期待したいし、あと1歩が届かないというような
フラストレーションが溜まる負け方をもう見たくはない。
○ダイワスカーレット
行き脚の良さと末脚の持続力で今回も有利なレース運びができそう。
おそらく直線の坂を上ったところでこの馬が先頭に立っていれば
勝利は間違いなく、そこまでの過程で遅れをとることがなければ
問題点は見つからない。
この馬に不安要素があるとしたら、それは未経験の道中が淀みのない
締まった展開となった場合くらいだが、誰がその締まった流れを
作り出してくれると言うのか?という感じ。
自らが主導権を握れば道中が緩んだ展開となることは確実で、結局は
今まで通りのパフォーマンスを発揮するだろう。
そうなるとあとの不安点は休み明けということくらいしかない。
休み明けなのでラスト1Fの脚が多少鈍る可能性が高く、そこを
粘り切れるかどうかだけが問題。
▲アサクサキングス
大阪杯の内容&結果を考えたらそれほど差のない3番手というのが
正当な評価だと思う。
本来は中距離馬なので天皇賞は論外、宝塚記念は道悪という言い訳も立つ。
問題はこの馬が一瞬の切れ味で勝負するタイプだということ。
その手のタイプに共通するラスト1Fの甘さという問題をこの馬も抱えている。
実際に大阪杯では抜群の手応えでダイワを交わしたのにも関わらず、
ラストは再度ダイワに差し切られている。
そしてここで1番の問題となるのはそのダイワがいること以上に、同タイプの
(同馬以上に切れる)ウオッカがいることである。
もし切れ味を活かしてダイワを交わせるような展開となったとしても、それは
ウオッカにも有利な展開となる場合であり、さらに1、2馬身前をウオッカが
駆けている可能性が高い。
そうなるとこの馬が勝ちに行くには方法はおそらく1つしかなく、それは
逃げて、道中を緩めて、早めに突き放すことくらい。
幸いマイペースに持ち込んでの逃げが上手い藤岡に乗り替わっている訳だし、
内枠で揉まれるくらいなら一発狙ってみてほしいところ。
それとは別に、毎年4歳秋の馬を軽視すると痛い目をみるのが恒例な訳で、
普通に走れば確実に好走してくると考えておいた方がいい。
(もちろん休み明けは気にはなるが…)
注ドリームジャーニー
前走、前々走とロングスパートの流れを捲くって行って勝ち切っているのは
評価できるが、ここで同じような競馬ができるかどうか。
元々は後方で溜めて直線勝負に賭けるしかない切れ味タイプではあったが、
早めに動いて勝っているのは持続力&持久力を付けてきていることの証明。
このコースで同様に捲くるようなレースをするのは少し厳しいが、
馬体的にも充実しており、直線弾けそうな気配が漂っている。
ただし頭争いをしている所まで届くかどうかには少し疑問が残る。
△ディープスカイ
春よりも前からの競馬を選択した前走は、早めの競馬からどれだけの脚が
使えるかを計ったように見えた。
そこで結果を出したことで今回は内枠に入った幸運を味方にして、好位の
内ポケットからレースを進めそうな気がする。
しかし前走こそ最後まで凌いだものの、ラストはラップが落ち過ぎの感があり
道中がある程度緩めば上位に残ることは可能だとしても、勝ち切れるような
脚が使えるとは思えない。
ただ馬体を見れば、まだまだ緩さが残り3歳馬という感じではあるが、
それでも器の大きさは覗える。
来年はこの馬が中心となるのは間違いなく、本来は切りたい気持ちを抑えて、
期待も込めた5番手評価。
△カンパニー
状態はあまり良くないのかも知れないが、この人気は落としすぎの感。
前走3着以下の争いで1番強い競馬をしていたのはこの馬。
外枠に入ったことは気掛かりだが、直線の持続力勝負なら間違いなく
善戦はしてくる。
△タスカータソルテ
状態が悪く最後に垂れたマツリダゴッホを差してもそんなに評価できない。
平坦で持続力が問われるだけの舞台での功績が簡単にこの舞台へつながるとは
到底思えないのでヒモ扱い程度が妥当。
サクラメガワンダー
持続する脚は使えて最後まで確実に伸びてくる馬ではあるのだが、
勝負所での動き出しの遅さはここでは致命的。
やはりここでも上位争いを後ろから眺めながらの掲示板死守がミッションとなる。
アドマイヤフジ
前走、逃げたウオッカの後ろを追走して最後は3着まで粘ったが、
ウオッカとの差が一瞬でも詰まる場面が見られなかった。
一瞬の切れ味でウオッカに負けるのは当然だとして、それでもラスト1Fは
詰めている姿が見たかったところ。
持続力でも全く歯が立たないのであれば浮上の可能性はどこにもない。
オースミグラスワン
前走はこの馬には道中が厳しい流れだったとはいえ、ラストで脚が
止まっていたのには残念な気持ちで一杯になる。
前走よりかは道中が緩むことが予想されるために前進あるのみという感じだが、
それでも直線で坂が待っている同じコースで持続する脚が使えるかどうかには
疑問が残る。
アドマイヤモナーク
前走は極端に緩い流れを後方から進めて持ち前の持続力を発揮しただけのレース。
とにかく切れがなくみずから動く必要があるここで上位は考えられない。
キングストレイル
前走は得意なコースで緩い流れからのロングスパート持続力勝負という
自身の適性に最も合った形での好走。
ここでその再現をするには自分自身でレースを引っ張る他にないのだが、
もし本当に逃げたとしたら前走以上に前半を速く走る必要があって、
そうなると結局最後に持ち味の持続力が使えなくなる可能性が高い。
前半飛ばしてウオッカのためにペースメイカーをやるか、道中はじっと我慢して
最後の直線も我慢し続けるという周って来るだけのレースをするか、
残念ながらどちらかの選択肢しかない。
エアシェイディ
マイルや中山の中距離なら持続力のある脚を使って落ちてくる馬を交わせば
いいのだが、自ら交わしに行かなければならないここでは何もできなくなる
可能性が高い。
ポップロック
さすがに年かな…。
中間の動きも全く良く見えないし馬体に張りもなく、覇気が伝わってこない。
去年ならまだしも今の状態で速い上がりの勝負に対応できる気がしない。
トーセンキャプテン
速い脚が使えず、ここの直線では伸びる気が全くしない。
ハイアーゲーム
思いっきり控えてから直線勝負で真ん中くらいの順位まで突っ込む、
くらいしかここではできそうもない。
エリモハリアー
そもそもここでは追走が精一杯のはず。
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