2009年1月14日水曜日

シンザン記念回顧 2009


シンザン記念結果
アントニオバローズ1.35.335.203-03
ダブルウェッジ1.35.335.005-04
トップカミング1.35.635.205-04
ミッキーパンプキン1.35.735.802-02
タキオンクール1.35.734.811-11
キングストリート1.35.734.713-12

天候:晴 芝:良
上り4F:48.1 3F:35.9
前半4F:47.2
12.5-11.0-11.6-12.1-12.2-12.6-11.5-11.8




レース評
レースはツルマルジャパンに引っ張られて前半3Fこそ速い流れとなったが、
それでも道中は平均ペースに落ち着き、特に6F目はツルマルジャパンがバテてきた
ということを差し引いても例年よりも遅くなっており、ポジションによっては
ギリギリまで脚を溜められたことが分かる。

つまり前半をある程度積極的に進めた馬以外はそこまで厳しい展開だった訳
ではなく、道中は過去の平均ラップに重なるような流れで、仕掛けだけ1F弱程
遅いという展開だったはず。
そう考えると、前半である程度良いポジションを取れて、道中はしっかりと
脚を溜められて、ラストを持続できるという適性をもっていることが好走への
条件だったと言える。

今回の速い流れだとおそらく有利となったのは先頭から程よく離れた4~5番手
あたりの馬で、それより前からだと前半の無理によってラストは厳しくなり、
そこよりもさらに後ろからでは勝負所で前との差を詰めるために脚を使って
しまって結果的にラストまで持たなくなる。
(勝負所で動かず直線勝負に徹した馬は論外)

勝ったアントニオバローズは道中こそある程度脚を溜められたものの、出遅れ
気味のスタートから前半でかなり動いており、それでラストまで脚を持続させた
という内容は価値が高い。
またミッキーパンプキンは前半の速さに潰された感があるが、勝負所での切れ味は
かなりのものを発揮しており、この先巻き返しを期待しても良さそう。

流れがはまった感があるダブルウェッジとトップカミングは、持続力と持久力は
まずまずのものを持っているとは思うが、少し切れが足りない印象でこの先の
活躍は少し疑問符が付くといったところ。
直線勝負に賭けたタキオンクールとキングストリートは脚が続かなくなった馬を
交わしただけで、そもそも土俵に上がっていない感じを受け、現時点では
大して価値を見出せない。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

アントニオバローズ
前半であれだけスムーズさを欠いておいて最後までしっかりと脚を残した。
これはこの馬の持続力&持久力が優れていることに他ならない。
結果的に着差こそあまりついてないが、この馬を周りの馬と同じように扱う
ことはできず、能力では抜けた存在であった。
スタート直後の加速と勝負所での動き出しの遅さは少し気になったが、
パドックで馬体を見れば明らかにもっと長いところの方が合いそうで、
まだまだ緩そうに見えた体にもう少し実が入ってくれば、皐月賞でも十分に
有力馬の1頭になり得る。

ミッキーパンプキン
前走に引き続き今回もツルマルジャパンに潰された感があるが、勝負所での
鋭い切れ味を持っていることと、持続力に課題があることを確認できた。
もう少し前半をゆったりと進められるようなレースにおいて、持ち味の切れで
後続を突き放すことができれば、十分に巻き返す可能性がある。
そういった意味ではやはりあと1F~2F距離が延長した方が良さそう。
あとはその舞台でどれだけ脚を持続できるかが今後の活躍の鍵となる。
今のところ(能力はともかく)適性的にはアサクサキングスのイメージ。

ピースピース
馬体を見ると元々の体型以上に緩い感じを受けた。
鞍上が川田ということもあって前半少し積極的に進めたが、道中はある程度
脚を溜めて、勝負所ではやはり早めの動き出し。
そして直線は途中まで伸びてきていたが最後は失速。
状態は良いとは言えなかったものの、本来持続力のあるはずの馬が少し早めの
競馬をしただけでこの結果ではラストの持久力の面で物足りない印象を受ける。
前半で確実に脚を溜めなければ持続力ある脚を使えないのであればこの先
大成は難しい。
今のままでは勝敗が決した後突っ込んでくる、ファストタテヤマ、
アドマイヤモナーク路線しか進むべき道はない。



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