2010年3月11日木曜日

弥生賞回顧 2010


レース総括
■緩い流れから終いに向けて徐々に加速していく展開
■切れ&持続力勝負


弥生賞結果
ヴィクトワールピサ2.06.1 36.1 06-05-07-09
エイシンアポロン2.06.2 36.5 03-02-04-04
ダイワファルコン2.06.5 36.3 08-08-11-12
ダイワバーバリアン2.06.6 36.6 10-10-07-04
コスモヘレノス2.07.2 37.6 03-04-02-03

天候:雨 芝:重
上り4F:49.5 3F:36.8
前半1000m:63.6
12.8-11.6-12.7-13.5-13.0-13.0-12.7-12.5-12.1-12.2




レース詳細
馬場差(0.3~0.4/F)を考慮しつつラップタイムを見ると、前半はミドルペース、
道中はかなり緩む展開で、その後ラスト4Fから徐々に加速していって、そのまま
ある程度速いスピードを維持する形でゴールを迎えた。

やはり今回はトライアルらしく緩い流れとなった訳だが、この展開では勝負所で
ある程度動いていけるような機動力(切れ)と末の持続力が重要になった。

また今回の場合、(馬場を考えると)大体昨年と一昨年の中間くらいの流れから
上がり自体は少し伸び悩んだ印象はあって、進路さえ確保出来ていたらもう少し
速い上がりを使えていたと思われる勝ち馬はともかく、少なくとも最後に脚が
止まる形になった馬に関しては、このレース自体をあまり大きな強調点には
しづらいように思える。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

ヴィクトワールピサ
そもそももっと道中の厳しかったラジオNIKKEI杯を勝ち切っているのだから
さすがにこの流れならまだまだ余裕を感じられる内容だった。
とりあえず道中~上がりの部分では問題はなく、あとは前半のスピードへの
対応といったところだが、おそらく本番での位置取りはもう少し後ろになり
そうなので、勝ち切れるかどうかは前から押し切れるような馬がいるかどうか
…という問題になりそう。
(大体1頭か2頭、そのような馬がいるというのが例年のパターンだが…)

エイシンアポロン
緩い流れではあったが地力の高さは一応見せつけた形。
本番に向けては、この馬の場合、豊富な筋肉に裏付けされた持続力が売りなので
道中のスピードそのものが上がることは適性的には歓迎だが、問題はこの距離で
息の方が続くかどうか…といった部分。
それを考えると、朝日杯などと単純にパフォーマンスを比較すれば、今回の方が
少し低い内容になっていて、それを距離延長による低下と捉えた場合、あまり
積極的には推しづらい感覚にはなる…。

ダイワファルコン
内を回ってきた部分で恵まれたところはあるが、一定の評価は出来る内容で、
特に破壊力の見え隠れする決め脚は(もう少し体がしっかりすれば)かなりの
武器になりそうな雰囲気はある。
この手の馬は道中であまり削られる展開は少しマイナスになるので、マイルに
近いような流れになる皐月賞では位置取りがポイントになりそうだが、もう少し
ゆったり流れるダービーでは(もちろん折り合えることが条件で)確実に決め手を
発揮してきそうなイメージはある。(出走が叶えばの話だが…)

ダイワバーバリアン
上位では唯一外を回して、勝負所でもかなり積極的に攻めた内容で僅差の
4着なのだから当然評価は出来る。
それでもこの馬の場合、道中の追走スピードが上がって得をするタイプには
思えず、レースの流れに大きく左右されそうな雰囲気はあって、さらに少しだけ
一本調子な面も見受けられるので、この先のレベルで活躍するにはかなり舞台を
選ぶ…という可能性はありそう。

コスモヘレノス
前走はもっと厳しい道中を演出しての押し切りだったので、今回の場合は
やはり溜め過ぎたという側面はありそう。
ただし相手が強くなって、そもそも先手を主張できなかったという部分は
致命的に感じてしまい、少なくとも春シーズンは距離延長くらいしか特性を
活かせる舞台がなさそうに思える。
早くも夏の福島のイメージが湧いてきた…。


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