レース総括 |
■実質的には高い水準の道中からの上がり勝負 |
■持久力&切れ&持続力が問われた |
エリザベス女王杯結果
1 | スノーフェアリー | 2.12.5 | 34.0 | 06-05-07-07 |
2 | メイショウベルーガ | 2.13.2 | 34.4 | 09-10-09-10 |
3 | アパパネ | 2.13.5 | 35.1 | 04-05-06-06 |
4 | リトルアマポーラ | 2.13.5 | 35.5 | 04-04-04-04 |
5 | ヒカルアマランサス | 2.13.6 | 34.6 | 11-11-12-14 |
6 | コロンバスサークル | 2.13.7 | 35.7 | 06-07-04-04 |
7 | セラフィックロンプ | 2.13.7 | 36.6 | 02-02-02-02 |
天候:曇 芝:良
上り4F:48.2 3F:36.3
前半1000m:60.1
12.7-11.2-12.3-12.3-11.6-12.1-12.1-11.9-11.8-12.7-11.8
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半はミドルペースくらいの流れだが、道中は全く
緩む場面がなく、上がりの時計が少し掛かるという形。
もちろんラップ自体は、ほとんどテイエムプリキュアが単独で作ったものだが、
控えた馬の内容を見ると、大きく離れていても(昨年とは違って)今年の場合は
後続もしっかり引っ張られ、やはり道中の水準は高くなっていて、実質的にも
かなりの持久力が問われるレースだった。
またこの流れでラスト3Fまで全くスピードの落ちない展開なので、それを追い
掛ける後続は当然長い脚が必要になったのだが、本当に差が詰まったのはラスト
3F~2Fであって、(大逃げの形ではありがちな)極端なロングスパートという
程ではなかった。
つまり今回は、厳しいペースからどれだけ粘れるかという、単なるスタミナ勝負
ではなく、勝負所まで十分な余力を残せていることを前提にして、そこからの
決め手(切れ&末の持続力)が問われる、総合力の戦いだったと言えそう。
そう考えると、日本勢から見ると予想以上に事態は深刻で、スタミナ的な要素
だけならまだしも、(ヨーロッパ勢相手なら)本来は圧倒できるはずの切れで
負けているということは、単純に勝ち馬の強さを認めるほかはなく、少なくとも
このメンバーでは逆転の要素は薄いと言わざるを得ない…。
(可能性としては超スローの極端な上がり勝負くらい…)
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
スノーフェアリー
終始アパパネをマークする形で、道中は相手以上のペースで、上がりは圧倒的な
パフォーマンスで押し切ったのだから、これは文句のつけようがない。
切れもしっかり示しているので、JCでも当然注意が必要だろう。
メイショウベルーガ
この馬が勝負所で苦労していることからも、やはり切れという要素の重要性が
大きいレースだったように思う。
この馬自身のことで言えば、道中である程度追い掛ける形から終いまでしっかり
伸び切り、持ち前の持久力&持続力は発揮出来ていて、栄冠はすぐそこという
場面だっただけに、今回は相手が悪かったと言うしかない。
もちろん地力は高いので、この先牡馬相手でも好走はしてくるだろうが、勝ち
負けまでは足りない印象で、ピッタリという行き先がないのが辛い…。
アパパネ
最後にしっかりリトルアマポーラを競り落としているように、一定の持久力は
示しているが、最後を伸び切ったという印象ではないので、同世代の牝馬相手
では何とかなっていた、終いの持続力の問題が露呈したと考えたい。
もちろんこの先も期待はできる馬だが、現状では古馬&牡馬一線級相手となると
勝ち負けは切れ味勝負でこそ…という雰囲気。
リトルアマポーラ
前半ほぼ同じ位置取りで、最終的にもハナ差だったアパパネと比べれば、道中~
勝負所が積極的な内容だったので、どちらかと言えばこの馬の方が評価できるし
持ち前の持久力を改めて証明した形。
この先も牝馬同士の地力勝負なら当然期待できる。
ヒカルアマランサス
これまでとは一線を画すような持久力を示しているが、前半同じくらいの位置
取りにいた馬と比べると、この鞍上らしくギリギリまで待った形だったので、
着を争った周りの馬との単純な比較はしづらい。
それでも今回、距離が長いからダメというタイプではない…ことが分かったのは
収穫で、この先、単純にどれだけ脚を使う展開かによって取捨選択ができそう。
コロンバスサークル
昨年のことを意識したのか、鞍上がいち早く追い掛けていく内容だっただけに、
アパパネから0.2秒差まで粘っているという事実だけでも評価は出来て、持久力に
関しては(個人的に)少し見直した。
それでもこの馬の場合、このレベルでは、持続力の方に問題がありそうなので、
距離短縮するとまた半端な着順に終わりそうな雰囲気。
できればもう1度このくらいの(もしくはもう少し長い)距離で見てみたい。
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