2010年12月15日水曜日

阪神JF回顧 2010


レース総括
■緩い流れからの上がり勝負
■切れ&末の持続力が問われた


阪神JF結果
レーヴディソール1.35.7 33.9 10-11
ホエールキャプチャ1.35.8 34.1 05-09
ライステラス1.36.0 34.5 07-04
アヴェンチュラ1.36.1 34.1 15-13
ツルマルワンピース1.36.1 34.7 05-03
マイネイサベル1.36.1 34.6 03-04
タガノラヴキセキ1.36.1 34.4 09-09

天候:晴 芝:良
上り4F:47.2 3F:34.5
前半4F:48.5
12.5-11.2-12.1-12.7-12.7-11.7-11.2-11.6




レース詳細
ラップタイムを見ると、前半ゆったりした流れから、道中も極端に緩む展開で、
ラスト3Fで一気に加速して、上がりの速い形になった。

この展開では、当然勝負所での切れ&末脚(トップスピード)の持続力が物を
言った形で、脚質的にも好位の馬が圧倒的に有利だった。

さすがにこの内容だと、持久力という点での裏付けとするには物足りなくて、
来年のクラシックに向けて、特に距離延長の舞台では、他の裏付けが必要に
なってきそう。

それにしても展望の段階で、徐々にペースが落ち着きつつある…ということを
書いたのだが、ついに完全な後傾レースが現れたことは見逃せないところ。
コース改修後4回開催されて、基本的に中距離型の差し馬が勝っている結果から
一本調子のスプリンタータイプがこのレースを敬遠し始めている…という可能性
はあるかも知れない。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

レーヴディソール
前走で厳しい展開を差し切った経験を持つこの馬にとっては、随分と楽な展開
だったはずで、着差が1/2馬身に止まったのはおそらくペースの遅さ故。
逆に言うと、(前半掛かり気味だったということもあるが)極端に速い上がりを
発揮するタイプではない…という可能性も見えてくる訳で、その点は兄姉も同じ
ようなイメージだっただけに、注意すべきところではある。
それでもこの先、さらにレベルが上がっていく過程では、それは対した問題では
ないし、他の馬にはない道中の裏付けがあるだけに、やはり期待は大きくなる。

ホエールキャプチャ
好位から道中しっかり控えて、上がりで再浮上という形で、この展開に対しては
ピッタリの挙動だった。
(個人的には)もう少し持続力に偏ったタイプだと思っていたので、今回溜め→
切れを発揮出来たことは1つの収穫で、同じクロフネ産駒ではブラックシェルに
近いイメージの馬なのかも知れない。
とりあえずこの先、その点も含めて注意深く観察したい感覚。

ライステラス
ある程度好位から早めに進出する形で3着まで粘っていて、このレースの内容
としては展開に恵まれた部分もなくはないが、距離やペースによらず一定に近い
上がりを使っている点は、少し興味を感じる。
つまりこれ以上の決め手というのはあまり期待できず、この先、持続勝負でこそ
という部分はあるかも知れないが、この手のタイプは(父親のように)展開が
嵌まった時の一発…という可能性があるだけに、注目はしておきたい。

アヴェンチュラ
出遅れて、スローペースで外を回す形でも、最後はしっかり浮上しているので、
一応能力の高さは示したと言えそう。
とにかく今回は、新馬戦と比べても前半~道中が遅く、この馬自身も溜め殺しの
内容だったと思うが、上がり3Fが34秒台に止まったことは注目すべきところで、
極端な決め手(切れ)が問われる舞台よりかは、もう少し厳しい流れから持久力
&持続力が問われる舞台の方に、適性がありそうな印象を受けた。
もちろんこの先の活躍には、もう少し道中の裏付けは必要になるが、タイプ的に
レースレベルが上がっての前進に期待したい感覚。


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