レース総括 |
■超前傾レースで、後続には高水準の道中をこなせるかどうか?の戦い |
■高い持久力&持続力が問われた |
天皇賞秋結果
1 | トーセンジョーダン | 1.56.1 | 34.2 | 11-10-11 |
2 | ダークシャドウ | 1.56.2 | 34.7 | 07-08-07 |
3 | ペルーサ | 1.56.3 | 33.9 | 13-13-13 |
4 | ブエナビスタ | 1.56.4 | 34.7 | 07-09-09 |
5 | トゥザグローリー | 1.56.7 | 35.0 | 07-10-09 |
6 | エイシンフラッシュ | 1.56.8 | 35.7 | 03-03-03 |
天候:曇 芝:良
上り4F:47.8 3F:35.8
前半1000m:56.5
12.5-11.0-10.8-10.8-11.4-11.8-12.0-11.9-12.1-11.8
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半が相当に速くて、道中もなかなかペースが落ちない
展開で、後半はほぼ一定のスピードを維持する形。
とにかく今回は、シルポートの大暴走による超のつくハイラップ…ということに
尽きて、当然この展開では切れというよりも、高い持久力&持続力を備えている
ことが重要になった。
またこのペースでも、4角までにはある程度差が詰まっていたので、離れた番手
以下のどの馬に関しても、道中で相当に脚を使っている内容を示していて、楽が
出来たポジションというのはないのだが、それでも脚質的には、やはり前半で
(相対的に)少しでも脚を使っていない中団以降の馬に向いたと言えそう。
したがって次戦以降に向けては、積極的な競馬をして敗れた馬や、今回の極端な
スピードに合わなかった馬の巻き返しがまずは期待できそうで、逆にこの展開に
ピッタリ嵌った感のある上位に関しては、一瞬の切れなどの部分で、多少の上げ
下げが必要になる可能性はありそう。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
トーセンジョーダン
直線はスムーズにいったし、位置取り的にも嵌った部分はあるが、ラスト2Fでは
しっかりした脚を見せていたし、最後も踏ん張り通す地力を見せた。
持久力の高さはもちろん示していた馬ではあるが、このスピード領域をしっかり
こなせたのは、やはり持続力という点でのパフォーマンス更新…と言えそう。
JCに向けては、基本的にこの舞台よりも合っているとは思うが、今度は一瞬の
切れで勝る相手をどう上回るか…という問題があるので、今回のように引っ張る
馬がいればともかく、ある程度高いポジションを取ることが重要になりそう。
ダークシャドウ
直線で外に持ち出している間に勝ち馬に抜け出された形で、それでも前を向いて
からはしっかりとした脚は見せた…という内容。
この馬はとにかく地脚が強くて、厳しい展開もしっかりこなしていることから、
持久力という点でも問題ないだろうし、距離延長でも確実に浮上はしてきそう。
ただタイプ的には筋力に寄ったイメージで、道中長くゆったり走るというよりも
一貫した展開から、(相対的な)決め手を発揮した方が良さは出そうな印象で、
一瞬の切れなどからも、JCでも何かしら前を残しそうな雰囲気ではある…。
ペルーサ
休み明けでも馬体的な成長を感じられたし、持久力&末脚の持続力という部分は
健在で、やはり真っ直ぐ走れば相当強い印象。
ここを叩いて、JCでは当然前進が見込めそうではあるが、基本的には引っ張ら
れてこそのタイプではあるので、とりあえずはペース次第…という雰囲気。
ブエナビスタ
まずは状態面に関して、陣営が言っていた輸送に期待…というのが上手くいった
ということなのかも知れないが、内を突いて、進路確保に時間が掛かったことを
考えれば、結局は休み明け分の負け…くらいの内容。
あれだけ騒がれた調教内容の不満…とかに関しては、元々良く見せるタイプでは
ないこの馬には、結局当てはまらなかったという雰囲気。
それを除いても今回の場合は、(マイルのような)この流れではスピード耐性の
問題が多少あったかも知れないし、実際のパフォーマンス自体も落としている
可能性はあるが、どちらにしても、ここを叩いて、より純粋な持久力&決め手が
問われるJCに関しては、前進の要素しかないはず。当然期待したい。
トゥザグローリー
休み明けでも、直線では一瞬は見せ場を作ったし、状態面は確実に戻っている…
という印象は受ける。
タイプ的には切れ<持続力という馬なので、基本的にはJC<有馬記念にはなる
と思うが、とりあえずここを叩いて、次戦以降の前進には十分期待ができそう。
エイシンフラッシュ
最後は少し苦しくなったが、好位から進めて、周辺にいた馬がほとんど沈む中で
唯一残った格好で、休み明けだったことも考えれば、十分評価はできるはず。
条件的にも、今回のような完全に持続力に偏った展開よりも、もう少し切れと
純粋な持久力を活かせる展開で勝負したいタイプなので、JCではどうやっても
前進…という雰囲気ではある。
ローズキングダム
鞍上の、この流れがそれほど速いとも思わなかった…発言には大いに疑問だが、
この馬自身、筋力に寄ったタイプではないし、もう少し道中長くゆったり進めて
純粋な持久力&切れ味が問われる展開でこそ…なので、今回の負けに関しては、
そこまで気にする必要はないはず。
当然JCでは、ある程度の巻き返しに期待したいイメージ。
アーネストリー
厳しい展開でこそという馬ではあるが、(大外枠&出遅れを考慮しても)これは
絶対的なスピード領域の問題…という負け方。
とにかく今回は(ほぼ)トップスピードで走る区間が長過ぎた印象で、この馬の
脚の使い所&溜め所や、他の馬と差をつけるポイントの難しさを、改めて感じる
ような一戦だった。
とりあえず巻き返すとしたら有馬記念になるだろうが、ロングスパート戦はまた
適性的に微妙なので、前半のペース&(相対的な)位置取りが鍵を握りそう。
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