2011年凱旋門賞考察
映像の中に(信憑性微妙だが)ラップの一部が落ちていたので書き出してみると
1.26.31-22.69-11.73-11.65-12.11(2.24.49)
上がり5F:58.18 3F:35.49
※ちなみに同表記のジャパンCの平均ラップは↓の通り
1.25.14-24.41-11.53-11.53-12.10(2.24.70)
上がり5F:59.56 3F:35.15
ロンシャン2400mの10m近く上る前半の遅さは当然として、特徴的なのは残り5F
~3F区間の22.69(≒11.35/F)というラップ。
その400mは擬似直線を含む(その少し手前から)という区間だが、その辺りで
一気にペースが上がり、真の直線以上のスピードが出ている格好で、形としては
超ロングスパート戦と考えて良さそう。
●そのラップの中での、今回参戦してくる1、2着馬の挙動は?
まずは2着馬シャレータに関しては、少し離れた番手のポジションから進めて、
ペースの速い擬似直線で前を捕らえに行った格好。
その区間で0.3~0.4秒くらい詰めているので、11秒前半のラップを刻んだ形で、
最後の直線では(ラスト1Fまでにはデインドリームに交わされており)何とか
11秒台後半を維持しつつ、ラスト1Fは12秒台後半まで落としている。
⇒上がりは完全に右肩下がりのパフォーマンス。
そして1着馬デインドリームに関しては、ラスト5F~3Fの区間ではじっくり我慢
する形ながら(実際には多少詰めつつ)11秒台前半を刻んで、ラスト3F~1Fで
1秒近くの差をあっさり逆転しているので、当然その区間も11秒台前半。
つまり4Fくらい速いスピードを維持して、ラスト1Fだけ少し落とすという内容。
⇒とてつもない持続力で地力相当なのは確か。
予想
とにかく今年はもう、個別にG1が3つ4つ出来そうなメンバー構成。
それぞれが締まった展開でも崩れないようなところを見せているし、一定以上の
持久力を備えていることは確実。
それでいてしっかりと引っ張るタイプが不在で、キングトップガン辺りが強気を
見せる…とかがなければ、ペースは落ち着く可能性があって、地力だけでは差が
つきにくい雰囲気になっている。
となると、勝負を決めるのは"切れ"という1点、素材としての良さに求める他は
ない印象で、"止まらない"ことで粘り込むようなタイプや、他力本願的に差して
くるタイプではなく、溜めれば溜めた分だけスムーズに伸びれるようなタイプを
中心に見たい感覚。
◎エイシンフラッシュ
元々"切れ最強"というところから、さすがにもう状態面の問題と結論付けていい
…と思われる昨年秋の不調期を経て、今年は超長距離でも締まった中距離戦でも
崩れない地力を獲得しつつ、適性ベストのこの舞台へやっと辿り着いた。
前走も休み明けの状態で、相当に厳しい展開を好位から唯一粘ったと言っていい
内容だし、ここは当然巻き返しを期待していいはず。
個人的にも、ここで下げたら天皇賞で本命…と突っ張った意味がなくなる場面。
○ブエナビスタ
持久力が相当に高く、決め手ももちろん上という存在なので、普通に考えれば、
この馬が勝って当然というくらいの舞台設定。
基本的に中身で勝負するタイプなだけに、前走を叩いたことで状態は間違いなく
上げてくるだろうし、やはりここは高い評価にしておきたい。
(天皇賞と同様に)単純に相手に期待してみたい…というだけ。
▲ローズキングダム
前走は、これまで好走した場面でも特に示していた訳ではなかったスピード耐性
という部分で、やってみたらやはりダメでした…というだけの内容。
その条件で崩れたとしても、逆にこれまで持ち味として示してきた純粋な持久力
&決め手を否定するものではなく、ここは普通に巻き返しが期待できる場面。
京都大賞典からここへ直行なら…そもそもこんな人気はあり得ないはず。
注ウインバリアシオン
直線勝負を伸び切るという部分は示しているし、持久力という点でも、菊花賞の
内容からは(単純なパフォーマンス比較では)適性が近そうなジャガーメイルは
普通に超えているくらいに思えるので、相手関係的に悲観する必要はないはず。
とにかくこの舞台はこの馬にとってはベストの条件なので、ここで何も出来ない
…というのは考えにくい。
◇デインドリーム
調教映像などからは、外国馬らしいブレない体&チョコチョコ脚を置きにいく…
みたいな走法ではなく、手足の伸びも十分感じて、確かに馬場はこなせそう。
上記の凱旋門賞のパフォーマンスからは、地力は当然、33秒台で走っている3Fは
必ずあるので、決め手(トップスピード)という点でも問題ないはずで、今回に
関しては、確実に浮上してきそうな雰囲気。
あとは東京のメリハリのある展開で、一瞬の加速を示せるか?という点だけで、
この馬に対しては、しっかり切れで上回れる馬でなければ厳しいイメージ。
△ヴィクトワールピサ
切れがない訳はないが、これまでの履歴からは、それよりも持続力を活かしたい
…というところを一貫して見せてきた馬。
長い脚が持ち味ということは鞍上もしっかり掴んでいるはずなので、早め早めの
競馬はしてくるとは思うが、それを一瞬の脚で上回ってくる馬は確実にいそう。
△ペルーサ
持久力が高く、終いの部分も伸び切れるタイプで、とにかく真っ直ぐ走れば相当
強い馬だと思うが、ある程度好位から進めても決め手を発揮できる馬がここには
確実に存在するので、結局は位置取り…というのが問題になる。
積極策を取るにしても、有馬記念や春の内容からはこの馬の良さが出せる雰囲気
ではないし、圏内の可能性もあるが、そうでない可能性も同じくらいありそう。
☆トーセンジョーダン
高い持久力を備えていて、2000mより2400mの方が本来は合っていると思うが、
切れという点では、このメンバーに入るとどうしても分が悪そうに映る。
そうなるとここでは先行することが条件…という雰囲気だが、東京で後続を凌ぎ
切るのはやはり難しい印象ではある。
☆トゥザグローリー
前走は休み明けながらしっかりと見せ場は作り、地力は十分に示した格好だが、
明らかにこの馬は切れ<持続力というタイプ。
東京で決め手を発揮するよりも、中山のロングスパートで持ち味を発揮した方が
やはり結果はついてきそうに思える。
0 件のコメント:
コメントを投稿