レース総括 |
■要所要所が落ち着いた結果⇒上がりに少し偏った展開 |
■切れ&末の持続力が問われた |
皐月賞結果
1 | イスラボニータ | 1.59.6 | 34.6 | 08-08-07-04 |
2 | トゥザワールド | 1.59.8 | 35.2 | 03-03-03-03 |
3 | ウインフルブルーム | 1.59.9 | 35.6 | 01-01-01-01 |
4 | ワンアンドオンリー | 1.59.9 | 34.3 | 18-18-17-12 |
5 | ステファノス | 2.00.0 | 34.8 | 11-11-10-08 |
6 | アジアエクスプレス | 2.00.0 | 35.5 | 02-02-02-02 |
天候:曇 芝:良
上り4F:47.3 3F:35.3
前半1000m:60.2
12.3-11.4-11.9-11.9-12.7-12.1-12.0-11.6-11.7-12.0
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半はミドルペースくらいで、道中は向こう正面が一瞬
かなり落ち着く展開、そこからラスト3Fに掛けてしっかり加速する形。
今回の場合、走破タイムや前半~道中の水準自体は極めて平均的な内容だったと
言えるのだが、もう少しだけ細かく見てみると、ラップそのものに大きな特徴が
表れていることが分かる。
つまり、前半3Fで言えば「遅い!」という程の入り方はしていないものの、11秒
フラットくらいが標準的な2F目のラップが11.4という数字になっていて、これは
(キャプテントゥーレが勝った)超スローの2008年以来の遅さ。
また道中にしても、その入り口と出口がそれなりに流れているため全体の水準は
低くないのだが、途中の12.7という数字は、これもまた少なくともこの10年では
2008年の12.8に次ぐ緩み具合になっている。
したがって今回は、適性的には仕掛けが少し早めという部分で、末脚の持続力が
問われた格好だが、それに加えて溜めが十分に効いたことで、上がり性能の高い
馬に向いたレースだったと言えそう。
また脚質的には、スタート直後に負荷が掛からず、道中でも一息つけた先行馬が
有利だった印象で、そこに追い上げの苦労がなく、(小回りでも)しっかり速い
上がりを使えるタイプの差し馬が絡んだ…というイメージになった。
この展開なので、もちろん上位の性能の高さは疑いようのないところだが、地力
面で今回問われなかった要素…という部分もやはりあるため、その点でこの先、
まだまだ混戦模様が続きそうな雰囲気ではある。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
イスラボニータ
地の強さというよりも性能が重要になった点で、展開面で向いた部分もあるが、
バネと体を目一杯伸ばしたエネルギー効率の良い走法は素晴らしく、馬格以上に
大きく見せるようなイメージで、単純に強い競馬ではあった。
(個人的にもスケール感がないとか言ったりして…彼には謝っておきたい)
この先に関しては、この馬の場合は典型的な(持続力に偏った)皐月賞馬とは
違っているだけに切れ負けの問題がないため、とりあえず適性面ではダービーも
全く問題はないはず。
あとは純粋な持久力の部分だが、前述したように効率の良さという長所がある
ため、距離はこなせていいだろうだし、単純に他の馬が距離延長&舞台替わりで
どこまでパフォーマンスを上げてくるか?…という問題に思える。
トゥザワールド
展開的に位置取りは恵まれた方ではあったが、順当に力を示しての2着。
ただし勝ち馬とは50kg近く馬体重の差があるにも関わらず、相手の方が大きな
フットワークに見えるくらいだった…というのはダービーに向けては気になる。
もちろん弥生賞で見せたように勝負所での脚はあるし、お兄さんよりも素軽さを
持っている印象はあるので、直線の長い舞台に替わることはプラスだと思うが、
単純にトップスピードの部分で不利にならないか?…というのはあって、それを
考えると、そんなに簡単に逆転…とかは言えない。
まだ少し咀嚼しきれないが、何だかエピファネイアの臭いもするし…、もう少し
だけじっくりと考えたい。
ワンアンドオンリー
今回は前もしっかり脚を残すような展開になったため、結局浮上するまでに少し
時間が掛かったが、坂上では1頭違う脚を見せているように、やはり終いを伸び
切る…という能力は相当なもの。
この手の内容を示されると、もちろん感覚的には距離延長を意識したくなるし、
ダービーでの前進は見込んでいいと思うが、やはり一瞬の切れの問題もあったり
して、直ちに勝ち負け…とは言い切れない部分がある。
現状では、ラストで他の馬が止まるような展開になるならば…というイメージ。
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