レース総括 |
■全体として極めて平均的な水準だが、道中だけ少し締まった展開 |
■(絶対的な)スピード持続力が問われた |
ヴィクトリアマイル結果
1 | ヴィルシーナ | 1.32.3 | 34.3 | 01-01 |
2 | メイショウマンボ | 1.32.4 | 33.5 | 07-07 |
3 | ストレイトガール | 1.32.4 | 33.2 | 09-11 |
4 | ホエールキャプチャ | 1.32.4 | 33.7 | 05-05 |
5 | キャトルフィーユ | 1.32.4 | 34.0 | 03-04 |
天候:晴 芝:良
上り4F:46.1 3F:34.3
前半4F:46.2
12.4-10.7-11.6-11.5-11.8-11.4-11.2-11.7
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半はミドルペースくらいで、道中は少しだけ締まった
格好になり、勝負所~直線では(平均ラップを踏襲するように)徐々に加速する
形の上がり勝負。
今回の場合は、ラップの緩急自体は一応ついているのだが、道中がしっかりとは
緩まない形になったため、レース全体の印象としてフラットに近い展開になった
…という点が特徴として挙げられる。
実際、4F目&5F目のラップ11.5-11.8(⇒23.3秒)は、コイウタをはじめとした
好位のマイラーが押し切って、スイープトウショウ&カワカミプリンセスという
大物中距離馬が苦戦した2007年の11.8-11.6(⇒23.4秒)と同水準の速さ。
そうなると適性的には、絶対スピードそのものへの対応力と、それを(レースを
通して)持続する力が強く問われた印象で、脚質的には、相対的に脚を使わずに
済む内を通った馬が圧倒的に有利だったと言えそう。
この内容だと、確かに"究極的な持続力"という方向では大きな裏付けになるし、
例えば(今回の上位が出走するとは思えない)関屋記念あたりならばつながるの
かも知れないが、同じような条件にはそうはならないだろうし、今後に向けては
やはり慎重に扱いたくなるイメージ。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
ヴィルシーナ
平均よりも多少締めつけた逃げで、この馬自身は、持ち前の持続力を大いに発揮
した形で勝利した訳だが、それよりも今回は、スピード馬場を味方につけ、馬の
適性を活かした内田Jの好判断&好騎乗が大きかった…という印象。
もちろん馬自身の状態もしっかり上がっていたのだと思うし、それ程歴史のある
レースではないものの、「初の連覇達成」には素直に拍手を送りたい気持ち。
この先に関しては、また扱いが難しい存在にはなるが、とりあえずは1度でいい
から良馬場のエリザベス女王杯でのパフォーマンスを見てみたい…という感覚。
メイショウマンボ
内側の良いポジションを回って来て、展開的にも持続力が問われる方向に振れた
ことは大きかったが、"絶対的なスピードへの対応力"を示したことは大収穫だと
言えて、この先の選択肢がかなり拡がった印象。
タイプ的には、もう少し純粋な持久力を活かせる舞台の方が合っているとは思う
ので、やはり最終的には(適性的にベストとも言える)エリザベス女王杯でこそ
…ということになるが、この先は一応、持続型の展開になる舞台では常に注目は
してみたい。
ストレイトガール
今回は、内をロスなく回ってきて、勝負所~直線は(周りと比べてもこの馬だけ
特別に)じっくりとした仕掛けをしたことが、最後の伸びにつながった印象。
それでも直線では、進路を探しながら&岩田J自身も少し遠慮がちな騎乗だった
ようにも見える内容だったので、この馬自身の実力&適性の高さは間違いない。
昨年、ロードカナロアが安田記念をあっさり勝ち切った…というのは、レベルが
1つ抜けていただけだと思っていたが、今の競馬界が、中距離>短距離>マイル
という構造だと仮定すれば、スプリント界でトップ争いをしている馬で、尚且つ
上がりの脚をしっかり使えるタイプなら、マイルでも十分に通用するのかも…。
今回は、そう考えさせられるこの馬の好走だった。
その観点から、この先、路線間での争いに注目していきたい感覚。
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