レース総括 |
■道中水準が高く、勝負所はしっかり加速する展開 |
■総合力が問われた |
新潟2歳S結果
1 | ミュゼスルタン | 1.33.4 | 33.4 | 14-11 |
2 | アヴニールマルシェ | 1.33.4 | 33.0 | 14-14 |
3 | ニシノラッシュ | 1.33.6 | 33.9 | 06-06 |
4 | コメート | 1.33.8 | 34.0 | 06-06 |
5 | ブリクスト | 1.34.0 | 34.2 | 10-08 |
天候:晴 芝:良
上り4F:46.3 3F:34.3
前半4F:47.1
12.5-11.0-11.7-11.9-12.0-11.3-11.0-12.0
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半はミドルペースくらいで、道中はかなり締まった
展開になり、その後勝負所でしっかり加速して、ラスト1Fだけ落ちる形。
まずは馬場に関して。現在夏の新潟は「エアレーション&シャタリング」という
作業内容が意味する通り、明らかに「柔らかい作り」を目指す整備で開催されて
いる訳だが、それが1ヶ月間(悪天候などもあって)しっかりと踏み固められた
ことで、この週に至ってはかなり速い状態になっていた。
当然その状況がレコード決着ということにつながっていて、ラップ自体もそれを
考慮しつつ判断する必要があるのだが、それでも道中の速さ…というのは間違い
なく、その点が今回の大きな特徴になっている。
したがって、その区間をある程度の余裕を持って追走して、尚且つ速い上がりを
使う必要があった…という部分で、持久力&決め手(&一定のスピード耐性)が
しっかりと問われる、高いレベルでの総合力勝負だった印象。
「新潟2歳S」というレースは、ここ10年の中でも1、2位を争う緩さになった
昨年のレースから「凱旋門賞へ挑戦しよう」という程の馬が現れる一方で、1、
2位を争う厳しい展開になった一昨年のメンバーがその後鳴かず飛ばず…という
ように、かなり先が読みづらいレースではある。
その点、厳しくなった今年の内容が、この先に本当につながるのか?…は微妙な
雰囲気にもなるのだが、1つだけ、アヴニールマルシェのような少し大味っぽい
馬がしっかりと浮上したことは、悪い傾向ではない…という気もする。
(一昨年の上位3頭は基本的に短距離馬だった)
どちらにしても、今回の各馬のパフォーマンスが高い扱いになることは間違い
ないので、上位馬、及び厳しい競馬をして負けた馬の今後については、注目して
おいて損はないように思う。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
ミュゼスルタン
中団後ろから直線しっかりと伸びて、"差し切った"というよりも"押し切った"
という印象での勝利。
タイプ的に体があまりブレないイメージで、その分脚をキビキビ動かすような
馬だけに、2歳戦とか、3歳前半のスピード勝負などに合っていそうな雰囲気
だったのだが…骨折というのは残念の一言。復帰を待ちたい。
アヴニールマルシェ
周りと比較すると、走法的にここではある程度ゆったりして見えたし、レースに
関しても、ラスト1Fの"惰性力"で前に迫ったイメージなので、タイプ的にやはり
距離延長という方向が良さそう。
とりあえず今回のパフォーマンスが一昨年のようなトラップではないとすれば、
この先、長い活躍が期待できそうな雰囲気。当然注目していきたい。
ニシノラッシュ
一旦はハナ争いをしつつ→道中は少し控えた好位から進めた格好で、この展開を
考えれば直線良く伸びた…という扱い。単純に強い内容だったと言えそう。
タイプ的には、そこまでゆったりという訳ではないが、ある程度ダイナミックな
走り方をする馬で、それに由来した持続力が特徴…というイメージ。
その点、朝日杯@中山なら面白そうだが、残念ながら今年からは@阪神。微妙。
コメート
ある程度好位から進めつつ、単純に展開を考えれば良く粘った扱いになるし、
直線でもニシノラッシュに幾度となくブロックされるような格好だったので、
それで4着ならば、とりあえず地力は認められる。
ただし、そう何度も不利を受けること自体、急な切り返しが難しいタイプという
可能性はあって、小回りでの"捌き"などが必要な場面では厳しくなるのかも…。
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