レース総括 |
■(馬場を考慮すれば)道中水準が相当に高い超ハイレベル戦 |
■高い持久力が問われた |
ジャパンC結果
1 | エピファネイア | 2.23.1 | 35.0 | 03-02-03-04 |
2 | ジャスタウェイ | 2.23.8 | 35.1 | 10-08-08-08 |
3 | スピルバーグ | 2.23.9 | 34.8 | 15-16-15-13 |
4 | ジェンティルドンナ | 2.24.0 | 35.5 | 07-07-06-05 |
5 | ハープスター | 2.24.0 | 35.0 | 14-13-12-12 |
天候:晴 芝:良
上り4F:47.6 3F:35.2
前半1000m:59.6
12.8-11.2-12.0-11.9-11.7-12.2-11.9-11.8-12.4-11.9-11.5-11.8
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半はミドルペースくらいで、道中はしっかりと緩んだ
部分が全くなくかなり締まった展開、その後勝負所一歩手前で一旦落ち着いて→
4コーナー~直線で徐々に加速していく形。
今回の特徴は、何と言っても道中水準の高さで、前日からの影響で少しパワーが
必要な馬場だったことを考えれば、相当にハイレベルな流れだった。
したがって、長い道中をそのペースで進めたのだから当然高い持久力が問われ、
とりあえずは、地力で劣る馬の入り込む隙がないレースだったと言えそう。
これだけの展開なので、圧勝した勝ち馬はもちろん、敗れた馬たちにしてもこの
先の活躍は当然期待できて、単純に今回は、上位馬を素直に評価したいところ。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
エピファネイア
とりあえずは、相当厳しい展開を逃げ馬の直後から進めて突き抜けた訳なので、
これはもう強いの一言。
それでも敢えて勝因を挙げてみれば、長く水準の高い道中で大きなストライドを
活かせたことや、勝負所一歩手前が落ち着いたためコーナリング加速が問われず
→真っ直ぐに脚を使えたこと…といったあたりになりそう。
この先、そのイメージから言うと、(世界的にそう思われているように)確かに
凱旋門賞が思い浮かぶし、(個人的に結論付けた)ダービー好走…という条件も
当てはまっている馬。本当に今後が楽しみな1頭。
ジャスタウェイ
中団のインから進めて、勝負所~直線で中に持ち出しつつ→直線でもしっかりと
した脚を使っての2着。
今回は結果的に勝ち馬からは離された形だが、(好走歴のない)この距離でこの
水準のレースを浮上した訳なので、改めて地力の高さを示したと言えそう。
この先どこへ向かうのか(&いつまで走るのか)は分からないが、とりあえずは
今回で「覚醒前の履歴はほとんど意味がない」ことがハッキリしたし、当然次走
以降も注目していきたい。
スピルバーグ
後方から進めて、勝負所~直線で内目を捌きつつ、最後までしっかりとした脚で
浮上して3着を確保した内容。
今回の場合、まずはこの距離の持久力勝負をしっかりと浮上した…という点で、
これまでとは一線を画したパフォーマンスを発揮した形だし、単に決め手のみで
天皇賞を制した訳ではない…ということを示した。
また(ポジション的に)道中~上がりでは相当に長い脚を使った格好で、適性面
からはやはり有馬記念で嵌りそうな印象を改めて受けた。当然期待が高まる。
ジェンティルドンナ
中団の前目から進めて、直線では勝ち馬と同じようなコースを一応しっかり浮上
しつつ→最後は(バテてはいないが)少し惰性になった。
今回は、パワーが必要な馬場になった…という部分が、この馬にとってはやはり
大きかった印象で、(これまで凡走したレースのような)スローではなかった分
崩れることはなかったが、他の上位馬との比較では、馬場適性の差を感じさせる
内容だった。(イメージ的には昨年の宝塚記念に近い)
次は有馬記念へ向かうということだが、とりあえず(排水機能を高めたという)
新しい馬場がどのような特徴を示すのか?には依りそう。
(降雨などで)荒れるリスクが低くなり、最終週まで速い状態を保っているので
あれば当然積極的に、逆に路盤工事の直後ということで、少し緩い状態での開催
ならばやや消極的に考えたいところ。どちらにしても1カ月馬場を注視したい。
ハープスター
中団のやや後ろから、勝負所~直線で大外に持ち出しつつ、一応しっかりと浮上
する形での5着。
今回の場合、(馬場などの)適性云々は置いておくとして、(強いことは誰もが
分かっていることなので)高い地力が問われる展開で上位に入ったことは当然と
言えるし、その点に関しては特に言うべきこともない。
ただ、他の上位馬が(スピルバーグでさえ)直線で内~中を進めた中で、この馬
のみが大外まで持ち出した…というのはやはり気になるところではある。
凱旋門賞で自身が証明してしまったように、「自分の競馬に徹する」ことが許さ
れるのは、結局「ディープ&オルフェレベルの馬だけ」なのだろう…と。
その意味でこの先、馬&陣営の考え方がどのように変化していくのか、もしくは
変化させずに型を貫くのか(それも競馬の醍醐味)、楽しみではある。
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