レース総括 |
■かなりゆったりした流れからの上がり勝負 |
■切れが問われた |
有馬記念結果
1 | ジェンティルドンナ | 2.35.3 | 34.1 | 03-03-03-02 |
2 | トゥザワールド | 2.35.4 | 33.8 | 07-07-06-07 |
3 | ゴールドシップ | 2.35.4 | 33.9 | 11-10-06-05 |
4 | ジャスタウェイ | 2.35.5 | 33.4 | 13-13-13-12 |
5 | エピファネイア | 2.35.5 | 34.6 | 02-02-02-01 |
天候:晴 芝:良
上り4F:47.0 3F:34.6
7.0-11.8-12.3-12.6-12.5-13.6-13.2-13.0-12.3-12.4-11.5-11.2-11.9
レース詳細
ラップタイムを見ると、前半からゆったりとした流れになり、道中もかなり落ち
着いた展開で、ラスト3F~2Fに掛けて大きな加速が入る上がり勝負。
とにかく今回は特徴も何もなく、"決め手のみ"とも言っていいくらいの内容で、
当然好位の馬が有利…というレースだったので、展開や適性などに関して特別に
書きたいようなことは思い浮かばない。
それよりも(個人的に)改めて実感させられたのは、「運がいい馬が勝つ」のは
ダービーだけではない…ということ。
もちろん弱い馬ではダメだが、「元々の強さに、何かしらのプラスαを積み上げ
られた馬が勝つ」のが競馬なんだろう…と。(それくらい勝ち切るのは大変)
今回の場合は、ジェンティルドンナが他のどの馬よりも多くのプラスαを積み
上げて見事に有終の美を飾った訳で、(普段は個人的にスロー戦の後はモヤモヤ
した感情が残るのだが…)これこそが競馬だと、不思議と腑に落ちた感覚。
やはり有馬記念は有馬記念。素晴らしいレースだったと思う。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
ジェンティルドンナ
抜群のスタートからあっさり好ポジションを確保して、勝負所での切れ&最後の
惰性をしっかり発揮して押し切った内容。
前述したように、今回は馬場、枠(by田中)、展開、(ミスター来場)…など、
積み上げたプラス材料が多過ぎ!で、完璧なまでに美しい引退レースだった。
牝馬3冠、JC2連覇、有馬記念&ドバイSC制覇。
少なくとも成績の上では最強牝馬と呼ぶに相応しく、条件次第では崩れるような
愛嬌もありつつも、勝ち切る時は印象に残るようなレースが多かった。
…やはり完璧。本当にお疲れ様と言いたい。
トゥザワールド
今回はスローに流れたため、実力的にどこまで信頼していいのかは結局のところ
判断しづらいが、(脚はスラリとしているものの)体をそれ程大きくは使わない
走法…という部分で、この手の(回転の速さが活きる)舞台への適性は高そう。
その意味ではこの先、効率が問われる(超)長距離や広いコースでのトップギア
勝負などは微妙な印象になるし、少なくともG1戦線を戦っていく限りは、適鞍
という適鞍に出会うのが難しくなるのかも知れない。
(とりあえずは宝塚記念…だが、スタート直後に脚を使い過ぎる可能性もあって
絶対とは言い切れない)
ゴールドシップ
今回はスタートがバッチリと決まっていただけに、結果論的には途中から控えた
ことが裏目に出た…という競馬ではあった。
それでも適性的には完全に逆境の立場という中で、ラストの4Fで恐らく11秒台の
ラップを4つ並べてしっかり浮上していて、改めて持続力の高さを示した格好。
普通ならこのタイミングで引退してもおかしくないのだろうが、この馬にはまだ
続きがあるということなので、とりあえず宝塚記念3連覇に普通に期待したい。
ジャスタウェイ
ジェンティルが完璧な引退レースをしたのとは対照的に、この馬の場合は確かに
不完全燃焼…感が強い。
直接的な敗因としては、(レーティング世界一の馬としてどうなんだ?…という
世論の通りに)位置取り&仕掛けに問題があり、その結果勝負所の大きく加速が
入った区間で(効率悪く)斜めに力を使って→直線で鋭さを欠いた格好。
ただ、それでも今回は不運が多かったこともやはり事実で、そもそもの外枠、
エピファネイアだけでなくゴールドシップまでしっかりスタートを切ったこと、
開催が進むにつれて逆に速くなる馬場、スローでギリギリまで溜める展開など、
馬&鞍上ではどうにもしようがないマイナス材料が積み上げられていた。
(それを覆すには、この先も語り継がれるような完璧な騎乗が必要だったはず)
たった1戦のことよりも、130という数字と一気に突き抜けた成長力。
とてつもない衝撃を受けたその部分だけ、単純に記憶に残したい。
エピファネイア
今回は、折り合いに専念した結果、弱い馬に合わせた水準で道中を進める格好に
なり、小回りコースで大きな加速が入る展開になったことで、勝負所では斜めに
力を使って→直線で伸び切れなかった…という内容。
とにかく(個人的に考えている)この馬の適性とは見事に真逆の競馬で、これは
仕方がない…という負け方。
当然この先は、今回とは逆の適性が問われる舞台で注目…ということになるが、
とりあえず2015年に関しては、(ローテーションは全く知らないが)京都記念、
ドバイSC、天皇賞春、凱旋門賞、ジャパンCへの出走があれば大いに期待して
おきたいところ。
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