レース総括 |
■やや落ち着いた展開からの→ロングスパート戦 |
■一定の持久力&末脚の持続力が問われた |
菊花賞結果
1 | サトノダイヤモンド | 3.03.3 | 34.1 | 08-08-09-05 |
2 | レインボーライン | 3.03.7 | 34.2 | 14-14-16-12 |
3 | エアスピネル | 3.03.7 | 34.6 | 03-03-05-05 |
4 | ディーマジェスティ | 3.03.8 | 34.5 | 11-12-11-05 |
5 | ミッキーロケット | 3.04.0 | 34.6 | 09-10-14-10 |
6 | シュペルミエール | 3.04.0 | 34.7 | 11-12-07-10 |
天候:曇 芝:良
上り4F:46.7 3F:34.7
3F毎ラップ:35.3-37.3-39.1-36.9-34.7
13.0-11.3-11.0-12.4-12.2-12.7-13.6-13.2-12.3-12.7-12.2-12.0-11.6-11.5-11.6
レース詳細
ラップタイムを見ると、スタート直後はかなり速くなったが、その後は1周目の
スタンド前~2コーナーまでしっかりと落ち着いて→向こう正面でペースアップ
する展開。レース後半は2段階気味のロングスパートになって、直線は最後まで
全くラップの落ちない形。
今回の特徴は、まずはこのコースらしく、後半がジワジワ加速していく展開に
なったという点で、当然末脚の持続力が問われた格好。
(速いスピードを保ったままゴールして、ただの直線勝負のように見えるのは、
単純に勝ち馬の強さによるもの)
また今回の場合、ペース自体は平均よりも遅かったのだが(前半の速さは2頭が
飛ばしただけ)、展開自体に大きな緩急がついて出入りの激しい競馬になった。
その点では、やはり一定の持久力は必要だったと言えるし、その中でどのような
動き方をしたのか?という部分で、各騎手の判断力が問われる1戦でもあった。
したがってこの先に向けては、完勝した勝ち馬の強さに関しては全く揺るぎは
ないが、その他の馬に関しては、コース取りや(道中&勝負所での)仕掛けの
タイミングなどの点で、細かい上げ下げが必要にはなりそう。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
サトノダイヤモンド
前半~道中の緩急にはつき合わずに中団でじっくり構えて、勝負所でも相手が
来てから満を持して仕掛けた格好で、終始無駄な動きが一切ない競馬。
元々の実力&適性に加えて、この完璧な騎乗…となれば、今回の(まだ余裕を
残した形での)完勝は納得といったところ。
当然この先の活躍は間違いないし、期待していいはずだが、とりあえずこの馬に
関して考えておきたいことは、長所でもあるゆったりとした走法…という部分。
(悪く言えば「緩さ」)
皐月賞で問題になった立ち回り、ダービーで(マカヒキに対してだけだが)不足
した切れなどの課題は現状あって、舞台を選ぶ…という可能性はある。
完成して逞しさを増した時にそれらを克服出来るのか?
その点、長い目で見て追い掛けていきたい感覚。
(そうなった時に絶対王者になる可能性はもちろんある)
レインボーライン
勝負所の動き出しは一応早い方だが、そこまでは後方でじっくりと脚を溜めて、
ラスト3F~4Fに賭ける騎乗が奏功した格好。
それでも、インをロスなく回ってきた訳ではなく、大外を回しつつしっかり浮上
した…というのは地力の証明だし、これは札幌記念の内容に関しても、しっかり
再評価しておく必要がありそう。(個人的にもイメージを更新しておきたい)
タイプ的には、"切れ"とも"持続"とも言い切れない馬で、おそらくはそれらの
バランスで勝負するイメージになるので、今後に向けては、勝ち切るところまで
考えた時の難しさはあるものの、(適性の幅で)活躍の場は意外と広い可能性は
ありそう。当然注目しておきたい。
エアスピネル
個人的に今回、走法などから受ける印象を理由にして、完全にスルーしたことに
関して、まずはこの馬に謝りたいところだし、3冠のどれも崩れなかった地力は
やはり相当なもの。この先、適鞍に戻っての活躍は間違いないはず。
ただ今回は、とにかく武豊J。
ある程度好位から進めながらも、速い前半にはつき合わず、外目の枠ながらも
インでじっくり進める競馬。
3コーナーでは、サトノエトワールが前に入った瞬間に少し外に持ち出して、
その後の(渋滞しそうな)展開を回避していたり、4コーナー~直線もしっかり
内を捌いていたり、(緩急のついた)展開への対応という面でも、距離の面でも
全くロスのない完璧な騎乗だった。
長距離ほどジョッキーが重要だということを、改めて思い知らされた1戦…。
(上手い下手だけではなく、得手不得手というのもあるだろうが)
ディーマジェスティ
サトノダイヤモンドと比べるとワンテンポ早く動き出したことは間違いないが、
余力の部分で相手とは差があったことは否めないし、単純にこの長い距離では
パフォーマンスを落とした…という理解で良さそう。
敗因がハッキリしている以上、とりあえずこの結果を気にする必要は特にない
だろうし、この先、距離短縮での巻き返しは普通に期待できるはず。
適鞍ということに関しては、やはり皐月賞での圧巻のパフォーマンスを基準に
おきたいところで、まず思い当たるのは大阪杯(結果的にベストなタイミングで
生まれた!)&宝塚記念、切れ勝負に寄り過ぎなければ天皇賞(秋)、長めの
距離では有馬記念…といったところ。
どちらにしても、しっかりと注目していきたい1頭。
シュペルミエール
とりあえず今回の挙動に関して。
道中のペースが落ち着いたことは事実だが、それは2コーナーまでの話。
この馬が動いた向こう正面では、むしろ平均以上のスピードで流れていることを
考えると、そこで大きくポジションを上げたのは、正直脚を使い過ぎ…の印象。
直線でもジワジワと伸びているだけに、少し勿体なかったような気もする。
もちろん、結果的に流れに逆らった脚の使い方をして上位に食い込んだ点では、
着順以上の強さと言うことはできて、持久力&持続力の高さを証明しているし、
この先、スタミナ寄りのレースでは面白い存在になるかも知れない。
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