レース総括 |
■前半ある程度速く、一旦落ち着いて→加速という展開 |
■一定の持久力が問われた。切れ&持続力のバランス |
マイルCS結果
1 | ペルシアンナイト | 1.33.8 | 33.9 | 15-13 |
2 | エアスピネル | 1.33.8 | 34.6 | 07-06 |
3 | サングレーザー | 1.33.9 | 34.4 | 10-09 |
4 | レーヌミノル | 1.34.0 | 35.0 | 05-04 |
5 | イスラボニータ | 1.34.1 | 34.5 | 10-12 |
6 | ブラックムーン | 1.34.1 | 33.8 | 18-18 |
7 | クルーガー | 1.34.1 | 34.4 | 12-13 |
天候:晴 芝:稍重
上り4F:47.1 3F:35.2
前半4F:46.7
12.2-10.8-11.6-12.1-11.9-11.5-11.6-12.1
レースラップ分析&雑感
ラップタイムを見ると、馬場を考えれば前半はまずまず速く、その分道中は
少し落ち着いた展開、その後坂を下り切っても4コーナーまではじっくりと
進み、ラスト3Fで加速→右肩下がりという形。
今回は、当日天候がスッキリとせず、回復が遅れて完全にパワー寄りの馬場が
残ったことで、ある程度細かく脚を使えて、一蹴り一蹴りしっかりと地面を
捉えるような走り方をする(ミスプロ系などの)タイプに向いた。
やはりこれは1つの大きな特徴。
ラップから見える特徴としては、まずは前半がある程度速くなったことで、
そこで引っ張られて→後半では当然一定の持久力が問われた。
そしてもう1つは勝負所の部分。マルターズアポジーが(自身の長所をも消す
ような)ギリギリまで溜める展開を作ったことで、元々ここで必要な持続力に
加えて、切れという要素も問われた印象で、適性的には、それらをバランス
良く備えていることが重要になった。
脚質的には、負荷が掛かる馬場&スタート直後に脚を使う展開という部分で、
前の馬には少し厳しくて、基本的には差し馬に向いたと言える。
その点、上位陣の中でも今後多少の上げ下げは必要だろうし、好位から負けた
馬の巻き返しというところにも注目はしておきたい。
最後に、今回個人的に最も印象的だったのは、4コーナーで上位4頭が内から
2頭目のラインで1列に並んでいた…という場面。
勝負所で荒れた内を通らず&尚且つ距離ロスをせずにじっくりと進めつつ→
直線で真っ直ぐに力を使ったことが、好走の直接的な要因になったイメージ。
枠や周りの馬との兼ね合いで、たまたまその位置になったコンビもいるかも
知れないが、結局その中にムーアJやMデムーロJが含まれていることを考慮
すると、やはり鞍上の腕による部分も大きかったとは言えそう。
馬場の作り方が変わり、開催が進んで→素直に外差しにシフトする…という
時代は既に終わっている中で、これ先ますます物理的に効率のいい"乗り方"が
問われるはず。そしてそれは単純に意識の問題。⇒つまり日本人Jでも可能。
外国人Jに根こそぎ持っていかれる状況は、明日にも変えられるはずだが…。
各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察
ペルシアンナイト
前半を受け流し、道中を高い水準で進めつつ→しっかりとした決め手を発揮。
アーリントンCのパフォーマンスに、成長分をしっかりプラスしたような形。
この内容を見ると、前走は内を進んだこともあるが、積極的な競馬で前半脚を
使ったことが敗因…という気はして(そこからの溜め→切れが出来ない)、
一本調子とまでは言えないものの、それに近いものをハッキリと感じる。
(これはハービンジャー産駒共通の特徴でもある)
その意味では、ほとんど控える選択肢しかなかったという点で、今回の外枠は
プラスに働いたのかも知れない。
地力は確か。ただしこの先、舞台や馬場を選ぶことは確実。今から難題。
エアスピネル
パワー系の馬場と、メリハリがある展開という意味でもこの馬向きで、前半~
道中を一定水準で進め→決め手を発揮…という前走とほぼ同じ脚の使い方。
騎乗も一貫してロスのない完璧な内容だし、これで負けたら仕方がない。
この馬にとってはマイルCSはベストとは言えない舞台なので、シンプルに
来年(より適性の合う)安田記念に期待といったところだが、そちらはまた
高速馬場の懸念もあるだけに…、戴冠までの道のりは本当に険しい。
いっそのこと、海を渡ってしまった方が早そうだが…、香港行かないものか?
サングレーザー
前半~道中をほぼ一定の水準でじっくり進めて→上がりをまとめた格好。
この馬に関しては4番枠からの発走だったので、自然と恵まれた位置取りに
なったイメージだし、パフォーマンス的にも他の上位馬よりも楽をしている
内容なので、同列で扱っていいか?は微妙。
もちろん3歳馬がここで好走することだけでも評価できる訳だし、この先の
飛躍も十分あり得るが、トップを目指す上ではやはりもう1つしっかりとした
裏付けは必要になるはず。これはもう少し観察したい。
レーヌミノル
上記の通り、勝負所でのコース取りなど、恵まれた部分もあるものの、上位の
中では最も高い位置取りから進めていた訳だし、実際パフォーマンス的にも、
スタート直後に一応しっかり脚を使った馬の中では唯一の粘り込み。
これは高い地力を示したと言っていい。
現段階で、マイルでもこれだけ出来るのなら、距離短縮方向での活躍には当然
大きな期待が持てるし、さすがにこれで馬の作り方自体もそちらに向かうはず。
もう少し鍛錬を積めば、スプリント路線の絶対的な存在になってもいい馬。
この先しっかりと注目していきたい。
イスラボニータ
馬場に関しては運がないとしか言えない。
パフォーマンス的には、サングレーザーとほぼ同等の内容で、こちらは外を
回した分だけ差がついた…といったところ。(少し不利もあった)
前が作った展開に依る部分は当然大きいのだが、昨年のマイルCSや、今年の
マイラーズCと比較すると、道中はかなり低い水準で進めている格好なので、
正直溜め殺した感はある。(かと言って動けば言い訳ではない点が難しい…)
どちらにしろ、この負けを大きく捉える必要はないはず。次に期待。
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