予想
ペースが流れれば結構時計は出ていて、そして、厳しくなれば十分に差しも
浮上出来る。ただし"ロスなく"というのはやはり重要…という印象の馬場。
(現地にいないので実感として持てないのは辛いところだが)土曜の雨もそこ
までではなさそうだし、傾向はおそらく変わらないものと、一応想定したい。
展開はキセキが作りそうで、ブレーキが掛かりやすい構造のここでは、東京の
水準までにはさすがにならないだろうが、やはり締まった流れにはなるはず。
当然、その水準に耐えられるということが前提となるが、差し馬も台頭しそう
だし、特に後半"長くいい脚"を使えそうなタイプには注意したいところ。
◎レイデオロ
天皇賞では、道中を高い水準で進めつつ→しっかりとした決め手を発揮して、
オールカマーでは、ロスなく進めた好騎乗だが、長い脚が問われる展開の中で
上がりをキッチリまとめて勝利。
持続力がありつつ(そちらに寄り過ぎるのは微妙だが)、切れも備えていて、
バランスの取れたタイプ。勝ち切る…という部分でも、ここの条件にはやはり
当てはまっていい。
馬格の割りには少しキビキビとした脚使いをする馬なので、外枠からロスの
大きい競馬になると微妙だが、そこはルメールJ。終始外々…とかはないはず。
当然の人気だが、頭までのイメージではやはりこの馬。素直に期待したい。
○キセキ
ジャパンCは、前半部分で一旦は息を入れた格好だが、道中(&特に勝負所)を
極端に締め付けつつ、直線で一気に脚を使い切って(後ろを潰して)→自らは
惰性を効かしての粘り込み。最後交わされはしたが、その地力は相当なもの。
秋3戦で手に入れた完璧な"型"。あとは、小回り中山でそれを再現できるか?
その点、ブレーキが掛かるため距離的なアドバンテージを取りづらく、フット
ワークの大きさという持ち味も活かしづらいのは確かで、エピファネイアも
あの圧勝の後、ここでは5着。自ら(得意な)展開を作れる分、こちらの方が
可能性はありそうだが、やはりそんなに簡単ではないのかも…。
▲ミッキースワロー
大阪杯は、ゆったり入って→3~4コーナーが極端に速くなった形で、ロスなく
回すことが重要になったレース。その中でこの馬は大外から一応しっかり浮上。
ジャパンCでも、前半を完全に受け流した格好で、他の上位馬と比べて勝負して
いない扱いだが、道中~上がりのパフォーマンスは高い。
前半で引っ張られ過ぎなければ、長い脚を使えて、距離的なアドバンテージを
取られ過ぎなければ、当然着は前進する。その2点で、この舞台は合うはず。
馬体も好感。枠は微妙だが、ポジション的に、内を取るのは難しくないはず。
注パフォーマプロミス
持久力の部分での裏付けとしては、(いつまで経っても)緑風S。長い脚を使う
という部分での裏付けとしては、熊野特別。経験しているのが落ち着いた流れに
なったレースが多く、裏を取ろうとすればどうしても遡ることになってしまうの
だが、一応それらの合わせ技で、ここの展開をこなす可能性はありそう。
宝塚記念でもう少し出来ていて欲しい…というのはあるが、その時は後半外々を
回す逆境の立場。今回内枠に入って、同じような競馬にはならないだろうし、
馬体的にもかなり好感が持てる形。ロスなく、上手く"厳しさ"を受け流せれば。
△サトノダイヤモンド
一昨年はここで勝利。軍団のアシストがあったとは言え、近年の中では締まった
展開だったし、その中でキタサンブラックを破ったことは当然価値が高い。
ジャパンCに関しては、締め付けられた4コーナーで外を押し上げる動きをした
格好で、最も展開の罠にはまった…と言えそうな立場。そもそもの話スピードに
殺されていた感も否めない部分はあるが、一応巻き返し方向では考えられる。
持ち前の大きなフットワークが活きる舞台ではなく、結局キセキが作る水準では
"脚にくる"可能性もあるが、最後にもう一花咲かせる姿は、もちろん見たい。
△モズカッチャン
京都記念では、道中を高い水準で進めつつ→上がりをしっかりとまとめる形で
浮上していて、そのパフォーマンスであれば、ここでも十分上位扱い。
とにかく、持続的な脚の使い方を出来る舞台(展開)でこそ…というタイプで、
基本的に一貫した流れになるここには一応はまっていい。
勝負所でもう1つ上げる…というところは難しいので、勝ち負けを争うまでの
イメージには結局ならないが、内枠からロスなく→なだれ込む可能性はやはり
あっても良さそう。
△クリンチャー
京都記念の、道中~上がりで示したパフォーマンスは高く、阪神大賞典でも、
ここに近いようなラップの中、好位の厳しい立場ながら粘り込んだ強い競馬。
その持久力&持続力は当然認められる。
この舞台でキセキが締まった展開を演出するとすれば、(勝負所で極端な変化は
つかないだろうから)適性的にはピッタリはまる可能性はあるし、今回は内枠を
確保して、条件は整っている。
あとはやはり状態。海外帰りで、馬体的にも少し甘め。微妙だが、圏内なら。
△シュヴァルグラン
ジャパンCでは、4コーナーで(外は回していないものの)押し上げる動きを
していて、一応は逆境の立場。それで最後は、内の好ポジションから進めた形の
スワーヴリチャードには迫った訳なので、改めて地力を示したとは言えそう。
今回の馬体には、全体のバランスが少しだけ崩れている印象はあって、バッチリ
決まっていた昨年ほどの状態ではなさそうだし、外枠を引いて、そのまま外々を
回す騎乗では、さすがに厳しい。
その点、扱いは相手までだが、地力勝負ということを考えると、やはり怖い…。
☆ブラストワンピース
新潟記念のパフォーマンスは、同じ時期のキセキ(信濃川特別)と比較しても
遜色ないレベルで、地力は当然高い馬。
ただ、この舞台に対してどうしても見逃せない点としては、4F以上の長い脚を
使う展開での裏付けがない…というところ。
もちろん、ハービンジャー産駒だし、経験していないだけで、こなせる可能性は
あるのだが、信頼度としてはどうしても1枚落ちる。微妙。
☆ミッキーロケット
天皇賞秋は、休み明けの状態で、厳しい展開でもしっかりと好走。1度叩いて、
当然ここは前進…といきたいところなのだが、この馬は基本的には切れ方向。
宝塚記念こそ勝ち切っているが、その時は、後半細かく緩急がついた展開で、
"一気に"勝負を決めた格好。それを再現するためにはやはり内が欲しい。
当然この枠からは、ファインプレー的な騎乗が必要になるし(もちろんあるかも
知れない)、馬体的にも、意外と前走の方が良く見える。やや静観。
◆オジュウチョウサン
前走は、早い段階で極端にペースアップした展開。自身はそこは受け流したが、
それでも後半長い脚を使っているし、道中の水準もそれなりに高い。
しかし、ここに出走しているメンバーは、その水準を(ダービー、オークス、
神戸新聞杯など)3歳の時点でとっくにクリアしている馬ばかり。
そして、直近のジャパンCを筆頭に、とてつもなく高い所まで到達している。
はっきり言って、時代が悪い。この挑戦には当然拍手を送りつつ、評価としては
さすがに1つ区別したい。
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