2020年4月30日木曜日

天皇賞(春)展望(ラップ傾向)2020



まとめ
  • この距離としては高い水準の流れから→上がりで長い脚を使う展開。
  • 高い持久力&末脚の持続力が問われる。

天皇賞(春)過去10年のラップタイム

過去のラップタイムを見てこのレースの傾向を探ってみたい。

2019(フィエールマン:3.15.0)
12.9-11.5-11.6-11.6-12.2-12.2-12.5-13.8-13.3-12.4-12.5-12.3-11.7-11.6-11.0-11.9

天候:晴 芝:良
上り4F:46.2 3F:34.5
4F毎ラップ:47.6-50.7-50.5-46.2
勝ち馬コーナー通過:07-05-04-01
勝ち馬上り3F:34.5


2018(レインボーライン:3.16.2)
13.0-11.2-11.4-12.0-12.5-12.3-12.0-13.2-12.6-12.6-12.8-12.6-12.1-12.1-11.4-12.4

天候:晴 芝:良
上り4F:48.0 3F:35.9
4F毎ラップ:47.6-50.0-50.6-48.0
勝ち馬コーナー通過:10-10-11-11
勝ち馬上り3F:35.2


2017(キタサンブラック:3.12.5)
12.9-11.5-11.2-11.3-11.4-11.6-11.6-13.0-12.5-12.7-12.6-12.5-12.2-11.6-11.7-12.2

天候:晴 芝:良
上り4F:47.7 3F:35.5
4F毎ラップ:46.9-47.6-50.3-47.7
勝ち馬コーナー通過:02-02-02-01
勝ち馬上り3F:35.3


2016(キタサンブラック:3.15.3)
13.0-12.1-12.4-12.2-12.1-12.0-11.6-12.9-12.6-12.6-12.7-12.5-11.6-11.4-11.7-11.9

天候:晴 芝:良
上り4F:46.6 3F:35.0
4F毎ラップ:49.7-48.6-50.4-46.6
勝ち馬コーナー通過:01-01-01-01
勝ち馬上り3F:35.0


2015(ゴールドシップ:3.14.7)
12.7-11.4-12.0-12.5-12.8-12.2-12.1-12.8-12.4-12.3-12.5-12.0-11.7-11.8-11.5-12.0

天候:晴 芝:良
上り4F:47.0 3F:35.3
4F毎ラップ:48.6-49.9-49.2-47.0
勝ち馬コーナー通過:14-14-03-04
勝ち馬上り3F:35.0


2014(フェノーメノ:3.15.1)
12.8-12.0-12.1-12.4-12.4-12.1-11.3-12.5-12.9-12.9-12.9-12.3-11.7-12.0-11.1-11.7

天候:晴 芝:良
上り4F:46.5 3F:34.8
4F毎ラップ:49.3-48.3-51.0-46.5
勝ち馬コーナー通過:08-08-07-05
勝ち馬上り3F:34.3


2013(フェノーメノ:3.14.2)
13.0-11.9-11.6-11.4-11.5-11.6-11.7-12.5-12.1-12.4-12.5-12.8-12.9-11.9-11.8-12.6

天候:晴 芝:良
上り4F:49.2 3F:36.3
4F毎ラップ:47.9-47.3-49.8-49.2
勝ち馬コーナー通過:07-07-03-02
勝ち馬上り3F:36.2


2012(ビートブラック:3.13.8)
13.0-11.6-11.3-11.7-12.4-11.9-11.9-12.7-12.7-12.7-12.1-11.9-11.4-11.7-12.3-12.5

天候:晴 芝:良
上り4F:47.9 3F:36.5
4F毎ラップ:47.6-48.9-49.4-47.9
勝ち馬コーナー通過:02-02-01-01
勝ち馬上り3F:36.5


2011(ヒルノダムール:3.20.6)
13.2-11.7-12.9-13.0-13.4-12.5-12.9-12.6-13.9-12.6-12.0-12.2-11.7-11.4-12.1-12.5

天候:曇 芝:稍重
上り4F:47.7 3F:36.0
4F毎ラップ:50.8-51.4-50.7-47.7
勝ち馬コーナー通過:09-08-07-06
勝ち馬上り3F:35.3


2010(ジャガーメイル:3.15.7)
13.3-11.9-12.0-11.5-12.0-11.6-12.2-13.8-13.5-12.8-12.6-12.5-11.8-11.3-11.4-11.5

天候:晴 芝:良
上り4F:46.0 3F:34.2
4F毎ラップ:48.7-49.6-51.4-46.0
勝ち馬コーナー通過:09-08-07-05
勝ち馬上り3F:33.7


過去10年の平均ラップタイム
12.98-11.68-11.85-11.96-12.27-12.00-11.98-12.98-12.85-12.60-12.52-12.36-11.88-11.68-11.60-12.12
(48.47-49.23-50.33-47.28)
3.15.31




ラップ傾向

(過去記事の転載)

過去のラップタイムを見ると、スタートはさすがに落ち着いた入り方だが、
そこから1周目のスタンド前までは淀みのない流れで進む。
その後1コーナーで減速して向こう正面まではゆったりとしたペースになり、
上り坂辺りから徐々に→下り坂で一気に加速して、ラスト4Fが速くなる。

展開としては上記した通りだが、結局のところは、「この距離としては道中の
水準が高い」という点がこのレースの1番の特徴(=格)。
したがって、何と言ってもまずは持久力(有酸素運動能力、心肺機能)の高さが
重要になり、とりあえずはそれが土俵に上がる(勝負所まで余力を残す)ための
大前提条件となる。

そして、勝負所の3コーナーの下り坂からは速いスピードを維持し続けるような
形になり、好走するためには相当な持続力(筋持久力)が必要になる。
(つまり上がりでは中距離的な資質が問われる)

したがって単なる中距離ランナーでは、道中で持久力の足りない分を補うために
無駄な脚を使ってしまって→勝負所まで十分な余力を残せない可能性があるし、
逆に完全なステイヤーでは、道中は問題なく追走して勝負所まで十分な余力を
残せても→その後の速い上がりに対応できない可能性があり、結局は上記した
2つの資質(持久力&持続力)を持ち合わせた馬でなければ勝ち負けは難しい。

最後に、近年の天皇賞はレース全体としてのスピード化が顕著で、つまり以前の
ようなバテない者勝ちの粘り勝負…とは一線を画しているために、単純な性能の
高さや自在性が特に重要になっていて、他力本願的に浮上するようなタイプには
ほとんどノーチャンス…と考えておきたい。


好走の条件
・相当な持久力が必要(大前提)
・末脚の持続力を備えていること



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