2020年11月5日木曜日

天皇賞(秋)回顧(ラップ分析)2020


まとめ
  • 前半ゆったり、道中まずまずの流れから、勝負所で大きく加速する展開。
  • 切れ&一定の持久力(&持続力)が問われた。

天皇賞秋結果

アーモンドアイ1.57.8 33.1 03-03-04
フィエールマン1.57.9 32.7 10-09-10
クロノジェネシス1.57.9 32.8 08-09-09
ダノンプレミアム1.58.2 34.0 01-01-01
キセキ1.58.6 34.1 03-03-02

天候:曇 芝:良
上り4F:45.3 3F:33.6
前後半1000m:60.5-57.3
12.7-11.7-12.1-12.1-11.9-12.0-11.7-10.9-11.1-11.6



レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半ゆったりとした流れから、道中で一応ペースが整え
られつつ、勝負所で大加速して→直線は右肩下がりという形。

この日は他のレースでもスローが多かったが、ここも、あれだけテンションの
上がっていた馬が引っ張った割りには、流れは落ち着いた格好。
隊列も、ペースを考えればむしろ縦長…というくらいだし、後続は前半歩いた
と言ってもいい内容だった。

しかし、各馬それぞれが踏んだラップを見れば、道中以降に関しては(後続は)
まずまず高い水準で進めていて(近年の締まった展開と比べれば全然だが)、
そこからの大加速…という部分で、後半はそれなりに負荷が掛かった印象。

上がり33秒台のレースでも、実際に33秒台(以内)の脚を使った馬は5頭だけ
だし、結果としても、ハイレベルなG1での勝利がある3頭が勝ち負けを演じ
つつ、そこに(それらのレースで)2着した経験を持つ2頭が続いた序列。

単純に"切れ"というだけではなく、一定の持久力(&持続力)も反映された
ようには思える。


さてと、平穏な古馬の世界もここまで。
この後は3冠馬2頭(&その仲間)による、下からの強烈な突き上げ…という
かつてない構図になる。

3冠馬があっさりなのか、古馬勢が意地を見せるのか。
現時点ではどちらを主語にすればいいのか?分からないが、少なくとも年内の
1番の興味はやはりその部分。本当に楽しみ。じっくりと見守りたい。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

アーモンドアイ
ある程度流れに乗り、満を持して、きっちりと交わしつつ→押し通しての勝利。
追い出しは直線半ばまで待った形だが、大加速の展開の中で、当然スイッチは
(100%ではないにしろ)もう既に入っている状態。最後迫られたのは、相手
よりも切れる分…といったところだし、その点はドバイターフに近いイメージ。
特に問題はないはず。(生き物である以上、10秒台なんてずっとは続かない)
素直にこの「8冠馬」を称えたいし、これだけの馬でも、それが「難なく」では
なかった…というところで、鞍上にも拍手を送りたい。
今後、実際にどこを選択するのか?は分からないが、願望としてはやはり3冠馬
×3頭の戦いを見てみたい。とりあえずは動向に注目。

フィエールマン
極端にスピードで締め付けられず、性能勝負になったことが良かった…という
のはあるが、最後までしっかりと脚を伸ばしての2着。
改めての実力といったところ。
長い距離の絶対王者的な立場の馬で、今回のフットワークを見れば、ジャパンC
に対してはピッタリのイメージだが…、次は有馬記念とのこと。
やや残念な気持ちはあるが、有馬記念でも、昨年も勝ちに行く内容から→強い
競馬はしていたので、普通に上位争いとはなるはず。当然注目はしたい。

クロノジェネシス
元々速い上がり自体は使えている馬だが、(このレベルの)はっきり切れ方向の
展開でもしっかりと浮上して→勝ち負け。
ピークに近いところにいることは、とりあえず間違いない。
こちらはフットワークというよりも、頑張って脚を動かす…というイメージで、
方向性として、やはり小回りor内回り型の舞台には合いそう。
ターゲットとしては当然有馬記念…となるし、グランプリ連覇の可能性も十分に
あって良さそう。何が来るのか?というのはあるが、期待はしておきたい。



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