2020年12月9日水曜日

チャンピオンズカップ回顧(ラップ分析)2020


まとめ
  • 道中が極端に締まった展開。
  • 高い持久力&持続力が問われた。

チャンピオンズC結果

チュウワウィザード1.49.3 36.4 08-07-05-04
ゴールドドリーム1.49.7 36.6 11-10-08-07
インティ1.49.7 37.4 02-02-01-02
クリソベリル1.49.9 37.3 07-03-03-03
モズアスコット1.50.0 36.4 14-14-13-12

天候:晴 ダート:良
上り4F:49.0 3F:37.0
前半1000m:60.3
12.7-11.1-12.7-12.0-11.8-12.0-12.1-12.0-12.9



レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半はピッタリ平均的という流れだが、道中が極端に
締まって、そのまま直線まで一定に近いスピードを維持しつつ→ラスト1Fだけ
落ち込む形。

今回の特徴は、道中の速さ。
過去のこのレースの中でもトップクラスに締まった扱いで、(立ち回りなどで)
ごまかしが利かなくなり、完全に持久力&持続力という戦いになった。

脚質的には、厳しい展開の中で一応差し馬が優勢になったイメージだが、やはり
それも地力があってこそ。

コース取りに関しては、久しぶりに前傾の展開になったことで、近年ほどには
ロスなく回すことは重要でなくなったが、上位の中では、より早い段階で左右の
ポジションを確定させた馬が、(一瞬でも)相対的に溜められる形になって→
最終的に上回ったイメージ。

結果的に今回は、何だかんだ上位4頭の顔ぶれが昨年と変わらず。多少の変動は
あるものの、元々トップクラスにいた馬が順当に力を示した…という雰囲気で、
この先も(細かい上げ下げはしつつ)それらの活躍に素直に期待したいところ。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

チュウワウィザード
中団から、1コーナーでスッと中に入れて、一旦息を入れられた格好。その後は
外寄りを進んだ形ではあるが、無駄な動きはせず、大きなロスをしない内容から
→直線で真っ直ぐに力を使っての快勝。
他がコケている部分もあって、(相対的に分が悪そうなイメージの)同じ脚に
なってからの(惰性の)戦いにならなかったことが良かった…というのはあるが、
この厳しい展開の中で、直線まで余力を残せていたこと自体、やはり地力。
素直にこの勝利を称えておきたいところ。
タイプ的にこの馬は、芝で言えばグランプリ型のイメージ。その点で舞台は選ぶ
だろうが、この先も当然注目はしていきたい。

ゴールドドリーム
内枠から徐々に外寄りにシフトしつつ、勝ち馬の後ろからじっくり→上がりを
まとめての2着。シンプルに巻き返してきた。
この馬でも、道中でかなり脚を使いつつ→上がりは止まりながら…という内容に
なっていて、持ち前の決め脚を発揮するには道中が締まり過ぎたイメージだが、
逆に展開が落ち着いていたとしたら、早い段階で外に出す…というのは御法度に
近い内容。とりあえずは相手を褒めるしかなさそう。
多少パフォーマンスを落としている部分があるとは言え、まだまだ健在。
これも本当に凄い馬。

インティ
ジワっという入り方から番手につけて、1~2コーナーではかなり外を回した
格好で、十分に溜められる場面がなかった。それでも(最後は脚が上がっている
ものの)直線ではしっかりと踏ん張っての3着。
厳しい展開の中で、上位の中では最も前から進めたことを考えれば、良く粘った
内容と言えるし、改めて地の強さを示した扱い。
タイプ的には、スタートから全開→終いを耐える形よりも、一貫した展開での
強さ…という雰囲気で、やはりこのコースには本質的に合っていそう。
その手の展開が想定できるようなら、まだまだ十分にできることをこれで証明
した訳だし、マイルでもおそらくそれは同じ。展開1つ。引き続き注目。

クリソベリル
今回は、そもそも状態がどうだったのか?というのはあるが、外枠からジワっと
ポジションを取りに行って、2コーナー付近でも(掛かっていた雰囲気もあり)
まだ前後に動いていた格好。つまりは、レースラップが一旦落ち着いた区間でも
脚を使っていたとなると、その後が締まった展開の中では、一瞬たりとも溜める
場面がなかった…ということになる。
実際の敗因が何だったのか?は結局判断しきれないが、一本調子に脚を使って
しまった中で、直線で更にもうひと伸び…というのは、相当に難しかったはず。
どちらにしても、今回は仕方のない結果という感覚にはなるし、次戦、普通に
巻き返してくる可能性は、当然考えておきたいところ。



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