2021年4月22日木曜日

皐月賞回顧(ラップ分析)2021


まとめ
  • 落ち着いた流れから、道中で一気にペースアップ→右肩下がりの展開。
  • 一定の持久力&持続力が問われた。

皐月賞結果

エフフォーリア2.00.6 36.7 03-04-04-04
タイトルホルダー2.01.1 37.5 02-02-01-01
ステラヴェローチェ2.01.1 36.7 13-10-10-08
アドマイヤハダル2.01.2 37.1 06-07-07-07
ヨーホーレイク2.01.2 36.6 10-13-13-08

天候:晴 芝:稍重
上り4F:48.9 3F:37.0
前後半1000m:60.3-60.3
12.1-11.7-12.5-11.9-12.1-11.4-11.9-12.1-12.3-12.6



レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半はゆったりとした流れから、向こう正面で一気に
ペースアップする展開で、その後は完全に右肩下がりという形。

今回は、前半よりも道中の方が厳しい…という、皐月賞としては珍しい展開。
それに該当するレースで言えば、ゴールドシップが勝った2012年以来で(その
時は前2頭がぶっ飛ばした形だが)、内を突いた馬が後ろを離して勝利した点
など、何だか少し似ている。(ゴルシは2馬身半、今回はその時以来の着差)

ともかく、レッドベルオーブの動きで、ラップ的なピークが6F目。
その後、各馬が積極的な競馬をしたことで、多くの馬が3~4角で最も力を使う
格好になり、(勝ち馬も含めて)上がりは止まりながら…という内容になった。

落ち着いた流れからの→ロングスパート、コーナー部分が速い形…という点で、
これは外を回した馬が脚を使い過ぎるパターンにも該当。ゴールとは90度くらい
違う方向に全力を出して(出し切ってしまい)→直線ではもう脚がなく…。
結果的に、ロスなく回してきた馬がはっきりと有利になった。

道中の水準自体は厳しいものになっているので、一定の持久力(&持続力)は
やはりしっかり問われたはずだが、今回は、脚の使い所&使う方向という部分が
明暗を分けた印象にはなる。

この先に向けては、完勝の勝ち馬の実力はまずは認めるとして、外から負けた馬
(掲示板に少し載らなかったあたり)の巻き返しなど、それぞれの挙動によって
細かい上げ下げはしたいところ。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

エフフォーリア
内寄りをロスなく…という形で、道中のペースアップも上手く受け流した鞍上の
好騎乗だったが、これまで切れ方向で力を示していた馬が、中山で立ち回りを
見せつつ、適性的に真逆のレースを完勝。当然これは価値が高そう。
上記2012年の例で言えば、かなりの縦長でゴールドシップなどはハッキリと
後傾の内容だったが、上位の中で最も前から進めていたディープブリランテは、
道中で脚を使いつつ→上がりは止まりながら…という内容。
エフフォーリアの場合は、勝負所以降の見た目は前者に近いが、レースを通した
脚の使い方は、後者に近い。そして、後者はその後ダービーを制している。
馬体が絞れて、陣営がクラシックにきっちり合わせてきた感もあるし、適性的な
前進も見込める。となれば、まぁ、そういうことで。

タイトルホルダー
後ろの押し上げに対抗して、早い段階から脚を使って、4角先頭。勝ち馬には
あっさり交わされたものの、他はキッチリと抑え込んでの2着。
外の馬に関しては、他が勝手に潰れた部分はあるものの、イン突きで浮上して
来た馬にも抜かせなかった訳だし、やはり一定の力は認めていいはず。
他との兼ね合いもあり、展開にも依るだろうが、東京の切れ勝負は一応こなして
いる馬。ダービーでも残る可能性は考えてみたいところ。

ダノンザキッド
早い段階で動きつつ、コーナーでも外寄りを攻めた内容。
それだけでも、展開に対しては難しい競馬だったと言える中で、今回は(精神
的な)状態の問題も感じられたし、(同舞台のG1馬が大敗しているのだから)
1つの理由というよりも、いくつかの要因が重なっての敗戦ではあるはず。
そういった逆境を跳ね返してこそ…という部分はもちろんあるが、まだ若い馬。
とりあえず今は、立て直されての→巻き返しに期待…というだけ。



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