2021年6月10日木曜日

安田記念回顧(ラップ分析)2021


まとめ
  • 落ち着いた入り方から、後半徐々にペースアップしていく展開。
  • 末脚の持続力(&一定の持久力)が問われた。

安田記念結果

ダノンキングリー1.31.7 33.1 08-08
グランアレグリア1.31.7 32.9 11-11
シュネルマイスター1.31.8 33.4 05-05
インディチャンプ1.31.9 33.5 05-05
トーラスジェミニ1.32.1 34.2 02-02

天候:曇 芝:良
上り4F:45.3 3F:33.9
前半4F:46.4
12.3-11.0-11.6-11.5-11.4-11.2-11.0-11.7



レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半はこのレースとしては落ち着いた流れで、その後は
道中~勝負所に掛けてジワジワ加速していく展開から→最後だけ少し落ちる形。

今回の特徴は、まずは前半がゆったりと流れたこと。前3F(34.9秒)が今回
より掛かったのは、過去20年では2016年(ロゴタイプ-モーリス)の35.0秒、
2014年(ジャスタウェイ-グランプリボス)の35.1秒…の2回だけ。
後者は不良馬場でむしろハイペース扱いだし、やはりスローだったと言える。

しかしその分、後半は早めのペースアップとなって、長くいい脚を使いつつ→
ラスト1Fは惰性の戦いに。適性的には、末脚の持続力(&一定の持久力)が
問われた。(最後はスピードが落ちづらいディープ産駒に向いた印象)

脚質的には、結果は中団以降の2頭で決まった訳だが、各馬が余力を残した状況
からの→長くいい脚を使う形…というところで、差しづらさはあったはず。
そこは浮上した馬を評価したいところだし、あとは後半型の持続勝負なので、
コーナーで極力ロスを抑えることは重要になったイメージ。

この先に向けては、引っ張られていない分、指数はあまり高くならなかったが、
少なくとも性能面での上位の力は信頼できる。地力の裏付けが他にあるのなら、
当然つながっていくはず。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

ダノンキングリー
中団の馬群の中から、極力ロスなく進めて→直線真っ直ぐに力を使っての勝利。
川田Jの騎乗も見事だったが、素質馬がついに復活! 今回はこれに尽きる。
あの大阪杯から既に1年以上が経過。馬を御すことが、そして1度狂った歯車を
元に戻すことが、いかに大変か?を思い知らされたような印象だが、とにかく
これで、強いこの馬のイメージにもう1度更新し直しておきたい。
今回は元々得意にしていた後半の力を発揮した格好で、これから超G1級として
活躍していくためには、まだまだ示さなければならない部分もあるが、そこも
前進する可能性は十分。秋は天皇賞でのリベンジにも期待はしたい。

グランアレグリア
陣営のコメントから、状態面が完璧ではなかったのかも知れないが、勝負所での
手応えの悪さ…という点に関しては、展開由来の要因もあった…気はする。
(騎手の感じる"手応え"が、絶対的なものかor相対的なものか?は問題だが…)


ヴィクトリアマイルのラップと比較してみると(↑)、今回はコーナー部分から
(前半が遅い分→前の馬が余裕を持って)ペースアップしている訳で、直線まで
待った形の前走よりも、間違いなく"押し上げづらさ"があったはず。
他も止まらないため差が埋まらず、ジワジワと加速していく中で→なし崩し的に
脚を使わされて、尚且つ進路も狭く…という点で、余裕がなくなったイメージ。
負けられない鞍上は、最後はおそらく制裁覚悟で切り込む(その決断の瞬間が
見えるような)騎乗をした訳だが、(そのことの可否はともかく)内容的には
やはり、よく来たな…という感覚にはなる。負けて強し!としておきたい。

シュネルマイスター
展開的にそこまで厳しくはならず、斤量面でも差があったとは言え、この相手と
堂々とわたり合ったこと自体、十分に評価できるし、内容的にも他の上位馬より
1つ外を回して→コーナー部分では相対的に脚を使った格好。
それでいて最後までしっかりと脚を伸ばした持続力は、当然認められる。
この先はやはり、地力の部分でどこまで更新できるか?ということになるが、
まだ3歳で可能性はいくらでもある馬。
現段階では何も言うことはない。しっかりと注目していきたい存在。

インディチャンプ
細かい脚使いをする分、一気にスピードに乗って(乗れて)しまうタイプ的に、
長い脚を使いつつ→最後が惰性の戦いになった今回の展開には、適性面で少し
合わなかった印象になる。
どちらにしても、今回もしっかりと力は示しているし、もう少し引っ張られて
→地力が問われる形か、瞬間的に勝負を決められる戦いになれば、普通に巻き
返してくる可能性は十分。引き続き注目しておきたい。



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