2022年12月14日水曜日

香港国際競走回顧(ラップ分析&雑感)2022



香港ヴァーズ


ラップタイム
2022 25.90-24.36-25.25-24.45-23.72-23.85
(ラスト4F:11.93-11.79-11.76-12.09) 2:27.53


1.ウインマリリン 26.34-24.64-25.21-24.41-23.60-23.33 (11.97-11.63-11.24-12.09)
2.ボタニク 26.26-24.16-25.29-24.53-23.60-23.92 (11.85-11.75-11.64-12.28) 2:27.76
3.グローリーヴェイズ 26.62-24.40-25.05-24.53-23.48-23.75 (11.81-11.67-11.48-12.27) 2:27.83


ラップタイムを見ると、やや落ち着いた入り方から、道中は平均的な流れに
なって、後半(急がないが)徐々にペースアップしての→ラスト4Fの戦い。
一定の持久力&末脚の持続力が問われた。

ウインマリリンは、パワー系でこの日の馬場にハマった部分もあるのかも知れ
ないし、(他がラスト4F→2Fの区間で落としているのに対して)ラスト2Fの
区間にピークを持ってきたレーンJの騎乗も光っていたが、エリザベス女王杯
からの一連のパフォーマンスを考えれば、やはり力があってこそ。

この馬にとって、前半で無理をし過ぎない…ということが重要になっている点
からは、海外の流れは本質的に合っていそうだし、ドバイで再び輝く可能性も
十分にありそう。注目しておきたい。

グローリーヴェイズは、緩急に大きく振れた過去2回のラップと比較すると↓、
中間くらいの程々のペースから→上がりも程々にまとめた形。ラストの部分は
あと1つ伸び切れなかったイメージになるが、格好はしっかりとつけてきた。
有終の美もいいが、こうやってバトンをつなぐ去り方もいい。
お疲れさまと言いたい。




香港スプリント


ラップタイム
2022 24.19-22.13-22.44
(10.96-11.17-10.86-11.58) 1:08.76


1.ウェリントン 24.79-21.93-22.04 (11.00-10.93-10.50-11.54)
5.メイケイエール 24.27-22.13-22.62 (11.00-11.13-10.90-11.72) 1:09.02
10.ナランフレグ 24.79-22.17-22.42 (11.12-11.05-10.82-11.60) 1:09.38
12.ジャンダルム 24.99-21.93-22.65 (11.00-10.93-10.82-11.83) 1:09.57
13.レシステンシア 24.55-22.25-22.95 (11.12-11.13-10.98-11.97) 1:09.75


ラップタイムを見ると、前半落ち着いた入り方から、道中は平均的に締まって、
速いラップを刻み続ける中で→ラスト1Fも11.58秒にまとめる…という形。
そのスピード水準に"居続ける"という、高い持続力が問われた。
いかにも香港的な展開で、日本馬にとっては適性的に少し難しくなった印象。

メイケイエールは、後ろに交わされてから→(勢い的にはもっと離されそうな
雰囲気の中で)最後はもう1度しっかりと踏ん張っていた。
その惰性的な強さを活かす意味では、もう少し周りが落ちる展開なら…という
感覚にはなるし、結果は仕方のないところ。日本での巻き返しに期待したい。




香港マイル


ラップタイム
2022 25.01-22.51-22.54-23.35
(11.07-11.47-11.23-12.12) 1:33.41


1.カリフォルニアスパングル 25.01-22.55-22.62-23.23 (11.27-11.35-11.11-12.12)
2.ゴールデンシックスティ 25.29-22.59-22.62-22.98 (11.39-11.23-10.99-11.99) 1:33.48
6.ダノンスコーピオン 25.77-22.51-22.98-23.50 (11.63-11.35-11.27-12.23) 1:34.76
9.シュネルマイスター 25.53-22.55-22.94-24.66 (11.63-11.31-11.59-13.07) 1:35.68


ラップタイムを見ると、スタートはやや落ち着いたが、道中はかなり締まった
展開になり、スピードを落とさないまま→勝負所に突入。上がりは掛かった。
高い持久力&持続力が問われるレースだった。

日本馬2頭は、緩まない展開の中で押し上げづらさはあったとは思うが、個別
ラップを見ても、上位のラップをハッキリと上回った区間がなく(詰められて
いない)、締めつけられて→脚を削られた…という印象が強い。

体力勝負歓迎!のサリオスがいたら…と思ってしまう部分はあるが、少なくとも
この舞台&今回の馬場…という条件では、相手を褒めるしかなさそう。
勝ち馬カリフォルニアスパングルには、是非とも安田記念に参戦して欲しい。




香港カップ


ラップタイム
2022 25.34-23.53-23.51-23.87-23.45
(11.81-12.06-11.54-11.91) 1:59.70


1.ロマンチックウォリアー 25.78-23.81-23.39-23.51-23.21 (11.73-11.78-11.30-11.91)
2.ダノンザキッド 26.26-23.85-23.43-23.23-23.67 (11.69-11.54-11.42-12.25) 2:00.44
6.ジオグリフ 26.46-23.53-23.27-23.55-23.98 (11.65-11.90-11.74-12.24) 2:00.79
7.ジャックドール 26.22-23.45-23.27-23.67-24.23 (11.73-11.94-11.70-12.53) 2:00.84
9.レイパパレ 25.86-23.25-23.51-23.83-24.82 (11.77-12.06-11.90-12.93) 2:01.27
10.パンサラッサ 25.34-23.54-23.51-23.91-25.69 (11.81-12.10-12.38-13.31) 2:01.98


ラップタイムを見ると、スタートから速くなって、道中もかなり締まった展開。
後半は一応変化がついているものの、上がりは掛かった。
パンサラッサが予定通りに厳しく引っ張っての→持久力&持続力勝負。

2着馬のところで言えば、本来上がりは右肩下がりになっているレースだが、
勝ち馬はラスト1Fまで11秒台でまとめて、1頭で(2F毎のラップでは)右肩
上がりの形に変換してしまった…。これはもう相手を褒めるしかない。

ダノンザキッドは、前との差を詰めるために、早いタイミングから脚を使って
いた…ということもあり、最後あと1つ伸び切れなかった格好。
しかし(勝ち馬を視界から消して)その走りを見れば、ラスト1Fでは持ち前の
惰性的な強さを発揮しているし、内容は悪くなかった。(相手が悪かった)

ジャックドールは、スタートが微妙だったこともあるが、かなりゆったりと
入りつつ、その分速い道中でジワジワと詰める…という競馬。早い段階から
レースラップ以上に脚を使ってしまった格好で、後半が続かなくなったことは
仕方のないところではある。



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